の大学に留学している学生たちが昨年に引き続いて「日台・心の絆〜震災から2年後の東北
に向けて」のイベントを開催した。主催は「ありがとう台湾イベント実行委員会」(古堅
一希代表、内田直毅実行委員長)。その模様をNHKが映像とともに伝えているので、下
記にご紹介したい。
ちなみに、ニュースの中で「宮城県の被災地を訪れてきた学生」および「イベントを主
催した日本人の学生」とは実行委員長の内田直毅(うちだ・なおき)氏で、内田氏は現
在、国立台湾大学農業経済系に在籍する1年生。李登輝元総統と同じ学部で学んでいること
を誇りにしている、広島出身の学生だ。
それにしても、被災地の復興はなかなか進まない。まだまだ「普通」の生活ができてい
ない。本当にもどかしい。
李登輝元総統は1999年9月21日の台湾大地震に際して、現行法令の制限を受けない「緊急
命令」を発動した。6ヵ月間という期間を限定しての発動だった。大規模災害に際し、異常
事態を乗り越えるためには平時の法律や制度では対応できないのだから、当たり前の決断
だった。
しかし、日本の民主党政権は「緊急命令」を発動しなかった。平時の法律や制度が手枷
足枷になったのは、その後の事態が証明している。
今さら当時の政府の失態をあげつらってみても致し方ないが、それをカバーして余りあ
る台湾からの多大な支援だった。台湾に留学中の日本人学生たちの「恩返し」の気持ち
は、台湾の人々にしっかり伝わったようだ。
このイベントを何回か案内し、募金も呼びかけた本誌からも、募金に応じていただいた
方々に心からの感謝の意を表したい。
台湾の震災支援に感謝のイベント
【NHK:2013年3月10日】
動画:http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130310/k10013095691000.html
東日本大震災から2年になるのに合わせて、多額の義援金を送ってくれた台湾の人たちへ
の感謝の気持ちを伝え、日本と台湾の交流を深めていこうというイベントが、台北の近郊
で行われました。
このイベントは、台湾に留学している日本の大学生たちが企画したもので、会場となっ
た台北近郊の川沿いの広場には、地元の人たち数百人が集まりました。
最初に、日本の学生たちが「台湾の方たちの支援は忘れません」とあいさつし、被災地
におよそ200億円の義援金を送ってくれたことへの感謝の気持ちを伝えました。
このあと、宮城県の被災地を訪れてきた学生が報告を行い、地域によって復興のスピー
ドに差があり、漁業や観光業が回復せず、いまだ多くの被災者が困難な生活を続けている
現状を紹介し、引き続き復興を応援してほしいと訴えました。
会場では、台湾への感謝の気持ちを表した被災地からのメッセージや写真などが展示さ
れたほか、日本と台湾の人たちが被災地に送る千羽鶴を一緒に折って交流を深めていまし
た。
イベントに訪れた台湾の男性は、「感謝のメッセージを見てうれしく思いました。でき
るだけ早く被災地が復興することを願っています」と話していました。
また、イベントを主催した日本人の学生は、「日本と台湾の理解が深まり、双方の交流
がより活発になればいいと思います」と話していました。