医療ボランティアNGO団体の台湾路竹会が9月27日、重大な災害が発生した場合の救助活動などで協
力していく「アジア太平洋共同緊急対応行動了解覚書」を締結するという。
ちなみに、東日本大震災後、日台間では、緊急災害が発生した際には、互いに短期間の支援を行
えるようにしたいとする共通の認識が生まれ、昨年3月には台湾路竹会とアムダ(AMDA・アジ
ア医師連絡協議会)が協力覚書を締結している。
また、昨年6月27日に台湾・新北市の遊園地「八仙水上楽園」の粉塵爆発を起こした火災事故を
受け、7月30日、日本医師会と台湾の医師会が災害時の医師派遣に関する協定を結んだ。日本医師
会が海外の医師会と災害時の医師派遣の協定を締結するのは初めてだった。
今度は災害対応での日台の協力覚書の締結。様々な分野で、着々と日台の協力体制が整いつつあ
る。
台日の民間、27日に災害救助の協力覚書に調印
【台湾週報:2016年9月23日】
http://www.taiwanembassy.org/jp_ja/post/39296.html
外交部(日本の外務省に相当)は22日、台湾の医療ボランティアNGO団体の台湾路竹会と日本の
「アジアパシフィックアライアンス(ASIA PACIFIC ALLIANCE FOR DISASTER MANAGEMENT,
APADM)」が今月27日に、「アジア太平洋共同緊急対応行動了解覚書」を交わすと明らかにした。
双方は今後、重大な災害が発生した場合の救助活動などで協力していく。
外交部によると、台湾路竹会は長期にわたって内外での人道的救助活動に尽力している。同団体
の劉啓群会長は昨年8月、台風13号が台湾に襲来した際、あらかじめ日本の災害対応の専門家の来
台を手配、人道的救助活動の経験を共有するなどしており、このほど協力関係をさらに進めると決
めた。
外交部では、外交部による協力の下、災害対応での協力覚書調印が実現することは、中華民国政
府の人道外交重視の姿勢を示す他、蔡英文総統が政府と非政府組織の長期的なパートナー関係構築
を訴え、人道支援と医療援助に参与するよう求めた指示を具現化するものだと説明した。
「アジアパシフィックアライアンス」は日本で長期にわたって人道支援に力を尽くしている非政
府組織で、「ピースウインズ・ジャパン(PWJ)」の大西健丞代表理事が提唱し、2012年に日本政
府の支持を得て設立された、国境を越えた災害救助のプラットフォーム。
(Taiwan Today:2016年9月23日)
写真提供:中央社
台湾路竹会と日本の「アジアパシフィックアライアンス」が27日に、「アジア太平洋共同緊急対応
行動了解覚書」を交わす。写真は、ネパールで起きた地震の被災地でボランティア活動を行う路竹
会のメンバーたち。