【祝】 観光情報流通機構と商業発展研究院が観光協力に関する覚書を締結

 本誌でもお伝えしているように、新型コロナウイルスが収束傾向を見せていることから、日本と台湾の間では姉妹都市など都市間提携や観光に関する提携が盛んにおこなわれるようになっています。

 去る3月28日、東京都内のホテルにおいて、台北駐日経済文化代表処の蔡明耀副代表などが立ち会い、日本のNPO法人「観光情報流通機構(JTREC)」と台湾の商業発展研究院(CDRI)が台日観光サービス業のデジタル転換や国連の持続可能な開発目標(SDGs)の推進などでの協力に関する「覚書」を交わし、観光情報流通機構の志方紀雄・理事長と商業発展研究院の許添財・董事長(会長)が署名したそうです。

 ちなみに、許添財・董事長は張燦●市長の後任として2001年に台南市長に当選し、2期目の2006年1月、仙台市の梅原克彦・市長と「交流促進都市協定」を締結。その後、立法委員(民進党)などを歴任して商業発展研究の董事長に就任しています。また梅原氏は現在、本会副会長をつとめています。(●=洪の下に金)

 NPO法人「観光情報流通機構(JTREC)」は、そのホームページによりますと、「JTRECは、1992年に当時の運輸省(現国土交通省)の呼びかけで、国内の主要な観光分野の事業者や業界団体が集まり『EDIFACT旅行メッセージ研究会』として発足したのが原点」だそうで、「わが国や海外の一般消費者や旅行関連企業・団体が、各種旅行関連商品の購入や旅行、観光に関する情報の入手に当り、可能な限り国際標準方式を使用した電子商取引が実施できるようにすることで、広く消費者の利便性や経済性の向上に資すると共に、わが国の旅行市場の活性化に寄与することを目的」として設立され、2013年に法人名を現在の「観光情報流通機構」に変更したそうです。

 ただ、まだ観光情報流通機構のホームページに今回の「覚書」提携についての記載はありませんので、下記に中央通信社の記事を紹介します。

◆NPO法人「観光情報流通機構(JTREC)」 https://jtrec.jimdo.com/

—————————————————————————————–台湾と日本の団体が覚書 「台日観光共同市場」を促進 コロナ後の観光振興目指す【中央通信社:2023年3月29日】https://japan.focustaiwan.tw/travel/202303290002

(東京中央社)台湾のサービス業界のシンクタンク、商業発展研究院(CDRI)は28日、日本のNPO法人、観光情報流通機構(JTREC)と台日観光サービス業のデジタル転換や国連の持続可能な開発目標(SDGs)の推進などでの協力に関する覚書を結んだ。「台日観光共同市場」を促進することで、新型コロナウイルス後の観光振興につなげる。

 調印式が東京都内のホテルで開かれ、CDRIの許添財董事長(会長)とJTRECの志方紀雄理事長が署名した。式典には台日の政財界の関係者40人余りが出席した。

 覚書には、双方の協力によって国連の持続可能な観光や観光産業のデジタル転換の取り組みへの台湾の参加や、台湾が特殊なルートで国連CEFACT(貿易円滑化と電子ビジネスのための国連センター)に参加する場合のスムーズな連絡の維持を支援する内容が盛り込まれた。

 許氏は、今回構築した台日協力の基礎によって、観光分野の国際標準化に向けた協力を拡大させていくと強調した。CDRIは、台日の地方創生の経験を基に、デジタル転換やESG(環境、社会、ガバナンス)の観点を取り入れることで「ガストロエコノミー」の理想を実現させ、台湾を世界の観光島にしたいとしている。

 調印式後にはハイエンド観光フォーラムも開かれ、台日の観光業界関係者6人がハイエンド観光の発展や持続可能な観光の国際標準化などについて意見を交わした。

(楊明珠/編集:名切千絵)

※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。


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