3月15日、熊本の小国国際交流会などが「台湾小国郷経済文化交流セミナー」

 日本は中国と国交を樹立して以降、中国との交流が盛んだった時期が1970年代から続き、熊本県も上海に事務所を設けるほどの力の入れようでした。2000年前後は、高校生の海外修学旅行先といえば中国か台湾という時代でした。熊本県教委も、高校生の修学旅行先として中国と韓国しか認めないという状況でした。

 しかし、歴史認識問題などが起こり、中国の覇権的な台頭が危惧されるようになると、徐々に日中関係が冷え込んでいく一方、台湾が注目され始めました。

 熊本でこの先駆けとなったのは、県立大津(おおづ)高校が2011年12月に実施した台湾修学旅行でした。熊本の県立高校において学年単位では初めてとなる台湾への修学旅行を決行したのは、当時の校長だった白濱裕(しらはま・ひろし)氏でした。

 熊本県の上海事務所も閑古鳥が鳴くようになって、県としても台湾に注目せざるを得ない状況となり、そこで高雄市と結んだのが「国際交流促進覚書」でした。

 締結後は、物産展の開催、マラソン交流、熊本空港と高雄空港の定期便就航などの成果を伴った交流が実現し、ゆるキャラの「くまモン」も台湾で大人気を博しました。台湾のTSMC(台湾積体電路製造)の菊陽町進出は、この交流の沸点ともいうべき象徴的な出来事かもしれません。

 このような台湾との交流を地道に牽引してきたのが小国町(おぐにまち)の「国際交流会」です。来る3月15日、地元の小国高校において「台湾小国郷経済文化交流セミナ」を開催します。

 小国国際交流会会長の河津友子さんの司会により、第1部として、台北駐福岡経済文化弁事処の陳銘俊処長を講師に招いて「日台の絆と今後の展望」と題した講演会を開きます。

 続く第2部は、白濱裕・元熊本県立大津高校校長、陳銘俊処長、渡邊誠次・小国町長、高橋周二・南小国町長、藤本浩明・熊本県立小国高校校長の5氏が登壇して「小国郷からつなぐ!〜熊本と台湾の架け橋〜」をテーマにパネルディスカッションを行うそうです。

 参加費は無料だそうです。ふるってご参加ください。

                ◇     ◇     ◇

・日 時:3月15日(水) 午後2時〜4時

・会 場:小国高校体育館     熊本県阿蘇郡小国町宮原1887-1     https://sh.higo.ed.jp/ogunish/

・参加費:無料

・共 催:小国国際交流会、小国高等学校

・後 援:小国町、南小国町

・連絡先:小国国際交流会     電話 090-1927-1905(廣瀬勝)

──────────────────────────────────────※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。


投稿日

カテゴリー:

投稿者: