台湾が7月15日を「戒厳令解除記念日」に制定

【6月21日 台湾週報】

 行政院のスポークスマン、謝志偉・新聞局局長は6月20日、政府による「戒厳令解除
紀念日」制定の計画について、「民主主義は自然に空から降って来たものではない。台
湾の民主主義は、台湾で38年の長きにわたり実施された戒厳令期間中に迫害を受けた多
くの台湾の国民が生命、財産および家庭を犠牲にして引き換えたものである」と指摘し、
「台湾の民主主義はその恩恵に浴することではなく、大切にするものであり、政府はこ
れを記念日と定め、台湾の国民が深く理解すると同時に、手に入れることの難しい民主
主義の制度および価値を大切にすることを希望する」と強調した。

 謝・新聞局長は「台湾は1949年5月19日から1987年7月15日まで40年近くにわたる戒厳
令実施を経験し、台湾は現在誇りとするに十分である民主制度および民主主義の価値を
持つに至った。すなわち、これは戒厳令期間中、当時の国民党政府により迫害を受けた
無数の国民の犠牲を引き換えにしたものである。台湾の国民が民主化後の台湾の歴史の
真相を理解するため、政府は7月15日の戒厳令解除日前後に一連の紀念活動を行ない、国
民に台湾の民主主義および人権獲得の尊さを理解してもらうようにする」と表明した。

 さらに、戒厳令解除紀念活動を行なうことについて、「その目的は決していかなる政
党をも非難するものではなく、真相および本来の姿を追求することにより、過去に残さ
れたわだかまりを解くもので、和解には真相を無視し飛び越すことはできない。そのた
め、政府は『悲しみではなく、思いを込めた』角度からこの一連の紀念活動を行ない、
記念日にするだけで国定休日にはしない」と言明した。

 また、「戒厳令解除20周年記念日に合わせ、現在、「紀念切手の発行」「高雄での禁
歌コンサート」および戒厳令記念日当日、総統府における「民主主義運動の映像展での
一般開放」等の関連活動を予定している。        【行政院 2007年6月20日】


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