台湾から見る米国の韓国戦略原潜派遣の真意

台湾から見る米国の韓国戦略原潜派遣の真意

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「台湾の声」編集長 林 建良(りん けんりょう)

4月26日、ワシントンにてバイデン大統領と韓国の尹錫悦大統領がワシントン宣言を発表。

宣言と共同声明の違いとは、

共同声明とは二国間の約束事。

宣言は範囲を拡大させ、他の国に向けてもメッセージを発信するという意味合いがある。

あるいは宣言はある種の法的約束。

ワシントン宣言の中身とは、

日本のマスコミ報道では米戦略原子力潜水艦の韓国派遣がフォーカスされているが、実はそれだけではない。また日本のマスコミは米戦略原子力潜水艦の韓国への派遣は北朝鮮へのけん制と報道しているが、米韓の真意とは何か。

ワシントン宣言のポイント:

1.米韓関係は安全保障のパートナーからグローバルアライアンスへと拡張。

米韓は二国間の同盟国ではなく、世界的な同盟に発展していく。グローバルアライアンスが対処すべき問題は、「民主主義の原則を守る(北朝鮮や中国といった独裁国と対抗する)」「経済協力(中国は別。経済的デカップリング)」「科学技術の協力と発展」

2.インド太平洋の平和と安定

3.核抑止力(韓国への配備)実は対中国向け

ワシントン宣言から見れば、狙いは北朝鮮ではなく、中国である。

釜山と北京の距離はたったの1200km。

オハイオ級戦略潜水艦のミサイル飛行距離はその10倍の12000km。

距離が近ければ近いほどミサイルの着地時間は縮まる。

中国にとって強い心理的圧力がかかる。

通常アメリカは戦略潜水艦がどこに寄港しているか公表しない。

それを今回わざと発表したのは、いざとなった時にこれを使うという意志表明。

中国の核恫喝に対する抑止力としての逆恫喝だ。

これほどの明確なメッセージはない。

これは戦争への準備。

戦争への準備は戦争を煽ることではない。

戦争を準備することによって平和が保証される。


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