ちいさな正名
台湾の声編集部 2013.4.11
台湾人留学生から、携帯で写真が送られてきた。
ある高級スーパーのパイナップルの売り場。「台湾省
台南地区産」と表記がある。
本来ならば、「台湾 台南市産」となるはずである。
台南市と台南県は、2010年12月25日に合併し、
国の直轄市となった。だから、どうやって言い逃れし
ても、台湾省という表記は通用しない。そんなのを言
うのは、中国ぐらいである。
まずは、そのスーパーの電話番号を調べて電話した。
「お店で『○○○○パイン』というパイナップルが、
△△△円で出ていて、『台湾省 台湾地区産』と書い
てあるるけど、あれは、中国産?」
あえて、自分の主張とは逆の言い方で問いかけてみた。
電話を取った店員は、確認したあとで答えた:「いい
え、中国ではなくて、台湾のものです。」
「そうですか。台湾省という呼び方をするのは中国だ
から、そういう風に表記すると、このパイナップルは
中国から輸入されたのかと思われてしまいますよ。」
「そうですか。すみません。」
「一番簡単な方法は、『省』という文字を消せばいい
のです」
ということで、簡単に納得してもらえた。
もちろん、電話を受けた店員が、青果担当の責任者か
どうかまでは確認していないから、最終的に是正され
たかどうか、再度、確認する必要はある。
しかし、中国産の食品の危険性への意識の高まりとと
もに、こうした、小さな正名もしやすくなってきたの
かもしれない。