青山 登
東京新聞の夕刊に放射線というコラムがある。2月27日は目加田説子という
中央大学の教授が寄稿している。
地雷禁止の運動が紹介されており、趣旨は反戦と平和を訴えているように見えた。
(しかし、以下のように目加田氏は本当に反戦・平和を望んでいるのか
米国を叩きたいだけなのか実はよくわからない。)
このコラムで目加田氏は、有名なフォークソング「風に吹かれて」のから書き始め、
�ベトナム戦争で米国の若者が不条理な死を受入れなければならなかったこと
�米国が対人地雷の禁止条約締結に消極的であり今も条約に加わっていないこと
を述べている。
対人地雷の禁止条約が話し合われていた10年前、「風に吹かれて」の替え歌が
次のように歌われたのだそうだ。
「いくつの地雷を作ったら全面禁止するのだろう。友よ、その答はワシントンに
ペンタゴンに(米国国務省)あるのだよ。」と・・・
米国だけをとりあげればそのとおりだ。だが、目加田氏は地球上の大量の地雷が
中国から輸出国されたものであることや、中国が今も地雷禁止条約に加盟して
いないことには触れない。
目加田氏は大学の教授であり、Wikipediaでの検索によれば「地雷廃絶日本
キャンペーン(JCBL)運営委員」という肩書きもお持ちのようだ。
そうであれば、「中国のことは知らなかった」では済まされないし、また、知らなかった
訳ではないだろう。
アメリカさえ叩いていれば、世界が平和になるというのか?
それが本当に反戦なのだろうか?
ベトナム戦争では米国はベトナムを共産主義国家にしないために戦った。
そして胡志明(ホーチミン)はベトナムを共産主義国家にするために若者を戦場に送った。
民族解放のための戦いだからそれは許される?
そうか!反戦だとか平和だとかいうが、胡志明(ホーチミン)や毛沢東などの
スターリンたちが兵士を戦場に送るのは許されるのだ。
ベトナムの若者たちは「風に吹かれて」を歌ったのだろうか。
「米国をどれだけ非難したら、(ある種の市民たちは)中国の地雷のことも語るのだろう。
どれだけ私達の父や祖父を貶めたら、中国の侵略や虐殺のことも語るのだろう。
友よ、その答えは今は市民になっているスターリンたちの心の中にあるのだよ。」