青山 登
10月12日に配信された坂田様のご意見はまったく同感です。
台湾・香港の置かれている現状と日本の対応に対し、簡潔に要点をすべて語られていて目が覚める思いで読みました。
中国とまともに対峙するには覚悟がいり、思い切ったことが語れないのは悔しいがやむを得ないことと思っていましたが、この投稿を読んで、日本よりはるかに国土の狭い香港で民主化のため戦っている人たちのことをじっと傍観しているということがもはやあってはならないと思いました。
坂田様、素晴らしい意見をありがとうございます。
私も機会あるごとに、左右を問わず政治団体や政治家に中国の台湾・香港に対する暴力の行使や恫喝を傍観し続けないよう働きかけていきたいと思います。
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【読者反響】安倍首相が習近平主席になぜ香港の若者を善処するよう求めないのか
宇都宮市 坂田
香港の若者に小生の学生時代のエネルギーが思い起こされます。
安倍首相が習近平主席になぜ香港の若者を善処するよう求めないのか、
日本の国会が米国国会のように香港問題に声明を出さないのか、大東亜戦後74年の
ボケはますます重篤になってきたように思います。物事には限度があります。庶民
の我慢が限度を越える前に、台湾との国交を開くべきだと思います。
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香港から再び台湾へ、時代革命のカギ握る若者の力
林建良(『台湾の声』編集長)
香港の若者が「光復香港・時代革命(香港を取り戻せ、時代の革命だ)」というスローガンを掲げて、中国共産党と戦っている。これは自由と民主主義を守る独裁専制との戦いであり、台湾では中国寄りの勢力を除き、政府も民間も香港の若者たちを明確に支持している。
2014年の台湾のヒマワリ運動をはじめ、同年の香港の雨傘運動、そして2019年の「逃亡案条例改正反対運動」から発展してきた「時代革命」は若者たちの一連の反中国運動といえる。中華民族復興という旗を掲げ、腕力で世界をオーウェルの「動物農場」にしようという習近平の野望に立ちはだかったのはこうした若者なのである。
●自己欺瞞から目覚めるとき
台湾も香港と同様に最前線で戦っている。台湾では武力侵攻の脅威以外に、心理戦、輿論戦、法律戦、サイバー戦、外交戦などで、国内外で中国と激しく戦っており、その戦いは一瞬たりとも止むことがない。
しかし台湾は天安門事件以後、反共の砦から中国に資金と技術を提供するだけの存在に変わり、敵であるはずの中国共産党の協力者となった。利益のために魂を悪魔に売ったと批判されても仕方がないが、その罪の意識は、中国が豊かになれば、いずれ自由民主の国になり人権を尊重する文明国になるのだろうという仮説で打ち消され、今や中国と手を組んで利益を貪ることが正当化されている。
その自己欺瞞は台湾に留まらず、世界共通といえよう。こうした先進国の資金と技術の流入によって中国は確かに以前より豊かになったのだが、手づかみで人間を喰らう食人族から、正装してナイフとフォークで人間を喰らう食人族になっただけだ。
●トランプ大統領への期待
中国共産党の本質を見抜くことはそれほど困難なことではないが、中国関連の利益は世界の政財界、マスコミ、教育、民間団体などあらゆる組織にまで入り込んでいる。それは世界経済にも組み込まれ、癌細胞のように切るに切れないほど地球の体内に散らばっているのである。それが世界の人々の目をくらましている。
それでも中国という癌と戦っているのが、まだそれほど毒されていない台湾と香港の若者たちであり、一人のアメリカ人である。彼らは、時代革命を起こし、中国という癌を切除して世界を健康な体に戻そうとしている、まさしく時代革命というパラダイム・シフトの旗手たちなのである。
そう、もう一人のアメリカ人とはトランプ大統領である。彼はワシントンのエスタブリッシュメントである政治家ほど中国に毒されていない。米中貿易戦争の真っ只中の2018年10月4日、ペンス副大統領はハドソン研究所で中国共産党打倒宣言とも言える「檄文」を発表したが、これはトランプ大統領の意を受けて世界に発信した明白なメッセージであろう。
●中国になびく流れが変化
長い間、台湾は孤立無援で中国共産党と戦ってきた。今まで台湾に少しでも主権を堅固なものにしようという試みがあると、真っ先にそれを抑えようとしたのはほかでもない、日本であり米国であった。「中国を刺激するな」というわけだ。
日米の事なかれ主義により、中国は更に凶暴になって台湾を圧迫するようになり、台湾内部の親中国勢力も当然のように跳梁する。それを象徴するのが、2018年11月24日に投開票が行われ、与党民進党が大敗した台湾統一地方選挙の結果である。大量のフェイク・ニュースを流すなどのサイバー戦をはじめ、中国は台湾企業を通じて選挙資金や人員を大量投入し、親中国政治勢力を大勝させたのである。一党独裁の中国共産党が民主主義の弱点をうまく利用して勝利した瞬間だった。
民進党が敗北した背景には、もちろん政権運営の拙さや党内の紛争なども要因としてあったのだが、中国の介入がなければ、これほどの大敗はなかっただろう。
今や、ようやく中国になびく流れが変わった。中国共産党は打倒すべき邪悪な勢力であるという認識が形成されつつあり、パラダイム・シフトに至る大きな転換点を迎えている。
●日本は傍観を続けるのか
来年1月の総統選で勝利を収めれば、蔡英文政権の2期目は1期目よりも重要な任務を負うことになる。その任務とは台湾内に散らばる中国という癌細胞を取り除く大手術だ。この手術が成功すれば台湾は健康な体に回復する。だが失敗すれば死に至る。
最大の鍵は蔡英文総統の技量と、手術を支持する台湾人の意志の強さだが、米国をはじめとする外部からの協力も不可欠であろう。この生死を決する戦いに際し、日本は今までのように傍観を続けるのだろうか。
(本稿は国基研WEBサイトから転載)
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