【読者反響】「台湾と呼ぼう」台湾国内での意思統一がまだまだ不足

【読者反響】「台湾と呼ぼう」台湾国内での意思統一がまだまだ不足

                   好田良弘

米大リーグのオリオールズのバック・ショーウォルター監督の発言を取り上げた、王
明理さんの投稿を読みました。

「台湾は台湾で中国ではない。これからはチャイニーズタイペイと言わずに台湾と呼
ぼう!」という呼び掛けには全面的に賛同します。しかしながら、あえて一点指摘し
ます。

一昨年、野球の日本代表チーム「侍ジャパン」は台湾チームと強化試合を行いまし
た。国際的な運営団体の主催試合ではないからと思われますが、日本国内の報道は
「日本対台湾」で統一され、「中華台北」の表現は使われていませんでした。

しかしながら、台湾チームのユニフォームの胸には、「TAIWAN」ではなく、
「CPBL」と表記されていました。「CPBL」とは台湾のプロ野球連盟である
「中華職業棒球大連盟」の英文略記です。この表記が台湾側の意思によるものか、日
本側から「TAIWAN」を避けるように要望があり、妥協した結果なのか、または
派遣されたチームが「台湾代表」ではなく、「台湾プロ野球選抜チーム」の扱いで
あったのか、詳しい事情までは把握できていません。しかしながら、台湾のプロ野球
連盟が、自らの意思で「中華」を名乗っていることは事実です。

一連の事実を紹介した上で結論を申し上げますと、「台湾は台湾で中国ではない。これからはチャイニーズタイペイと言わずに台湾と呼ぼう!」という呼び掛けに説得力を持たせるためには、台湾国内での意思統一がまだまだ不足していると考えます。

最後に、引用された新聞記事について補足しておきますと、オリオールズで活躍中の
チェン・ウェイ・イン(陳偉殷)投手とは、中日ドラゴンズに在籍していたチェン投
手です。


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