【西村眞悟】ドナルド・トランプ当選を歓迎する

【西村眞悟】ドナルド・トランプ当選を歓迎する

西村眞悟の時事通信より

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国際政治学者の藤井厳喜さんは選挙前からトランプの当選を予想し、ヒラリーよりはトランプの当選が日本と台湾のためになるとも明言していた。

「台湾の声」編集長 林 建良

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平成28年11月10日(木)

 アメリカ大統領にドナルド・トランプが当選した。
 予測通りである!
 では、これは、我が国にとって、いい結果なのか悪い結果なのか。
 いい結果である。
 いや、いい結果にできる。
 何故なら、今こそ、我が国の従来の発想を転換しなければならないからである。
 従来の発想とは何か。それは、戦後体制の発想である。
 つまり、トランプ大統領になれば、
 我が国独特の憲法九条に由来する
 「非武装にすればするほど安全だという驚くべき発想」
 の転換が必要になる。

 それにしても、今朝になっても、
 このトランプ当選に驚いている我が国の外交専門家や外務省の幹部は、
 一体この一年以上、
 アメリカの何を観とったのか、アメリカで何をしとったのか。
 巨額の税金を投入して設置し運営しているワシントンの日本大使館の幹部大使館員は、
 アメリカ国内を歩かずに、部屋に籠もって
 ニューヨーク・タイムズやウォール街の株雑誌ばかり読んでいたのか。

 ニューヨークにオフィスをもつ
 親しくしていただいている存在感のある日本人がいる。
 十月、彼に、トランプの娘が面会を求めてきたので会ったという。
 彼女は、日本の状況のレクチャーを受けるために、彼に会いに来たのだった。
 その面会のなかで、彼女は言った。
 父トランプに対する日本政府とその関係者からの接触は一切ない。
 ではその頃、
 日本政府とその関係者(外務省・日本大使館)は何をしていたのか。
 安倍総理とヒラリー・クリントンとの会談をセットしていた。
 之は即ち、
 大東亜戦争勃発の昭和十六年十二月八日の真珠湾攻撃前においても、
 そして、
 アメリカ大統領選挙終盤の本年十月においても、
 駐ワシントン日本国大使館は一貫して無能だということだ。

 今朝、外務省出身の「外交評論家」が
 TVのNHKニュースに解説者として出演し、
 もっともらしい顔をして「解説」していた。
 彼は、評論家(民間人)だと思っていたら、
 かつて拉致被害者家族が首相官邸を訪れ小泉総理に面会した時、いつの間にか
 当然のように小泉総理の後に政府要人としてもっともらしい顔をして座っていた。
 このように、彼は、民間と官邸を、コウモリのように往復する人物である。
 つまり、彼は、評論家を装う外務省路線の代弁者である。
 その彼が、今朝、TVで言っていた。
 「トランプが当選するとは全く予想していなかった」
 「まあ、ともかく、トランプが(大統領に)なれば、
 (我が国の)安全保障体制は変えなくてはならんでしょうなあ」
 その時、私は思った。
 「ナニ!、ヒラリーがなれば、安全保障体制を変える必要はないと思っていたのか」
 この外務省路線つまり安倍内閣の思考の次元が、
 従来の戦後体制継続=ヒラリー大統領
 を願望し、その願望に反するトランプ当選を思考の外において目をつぶり、
 昨日まで全く予想していなかった、ということを知り、
 これだけでも、
 トランプ当選を歓迎する十分な理由になると思った次第だ。

 それにしても、安倍総理は、
 拉致被害者救出問題においても、
 未だ、この外務省路線に乗せられて平壌宣言の精神を守ると言わされ、
 この度のアメリカ大統領選挙においても、
 この外務省の判断のまま、ヒラリーとだけ会っていた。
 独自の判断、胆力、つまり宰相としての見識がみられない。
 情けないではないか。


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