【拡散する中国ガン】中国がハリウッド映画を操縦する

【拡散する中国ガン】中国がハリウッド映画を操縦する

ブログ「台湾は日本の生命線」より。ブログでは関連写真も↓
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ハリウッドにとって中国での興行収入は日本を抜き、米国に次ぐ第二の市場。やがては米国市場をも追い抜く勢いだ。そのため映画製作で中国の顔色を伺いつつある。

たとえば中国でも大ヒットした「トランスフォーマー」シリーズの制作、配給を行うパラマウントは、CCTV(中国国営中央テレビ)の映画専門チャンネル「中国電影頻道」と提携し、来年六月に全米公開予定の「トランスフォーマー4」の中国での撮影、キャスト、編集、宣伝などでCCTVの支援を受けている。

目指すは中国で大受けする作品の制作だが、その前提として中国当局の審査を通過しなければならない。かくして当局が政治的に嫌がることは描きにくい。「顔色をうかがう」とはこのことだ。

CCTVには出資も求めているらしい。もし中国との合作映画となれば、中国では上映割当制度の関係で収入はいっそう高まる。ただし合作映画と認定されるには、やはり当局の審査を通らなければならない。

日本でも今年四月に公開されるマーベル・スタジオズの「アイアンマン3」は中国のDMG娯楽伝媒集団との合作で、ハリウッド映画としては初めて中国の大型資本が投入された。

トップシーンが北京であったり、中国の書画、医術から中国製の携帯電話まで、中国人や世界の華僑の心を掴む演出が細部にまで施されていると言う。中国公開用の別バージョンも作られ、そこでは現地の人気女優が出演している。

米国で今年七月に公開の「パシフィック・リム」で中国のロボットが登場したり、物語の舞台の一つに香港が含まれるのも、ハリウッドの中国への媚びの一例だと、中国では指摘されている。

パラマウントが全米で六月に公開の「ワールドZ」は、米国のベストセラー小説が原作で、中国で発生したウィルスが世界に拡散し、人類が滅亡の危機を迎えるという話だが、やはり中国への配慮でウィルス発生地を中国から別の国に切り替えるという。

さまざまな悪性伝染病の発生国として非難されることに不満の中国だが、そんなものに配慮したわけだ。

ちなみに主演のブラット・ピットは、中国のチベット侵略を扱った一九九七年の「セブン・イヤーズ・イン・チベット」の主役を演じたため、中国から入国を禁止されているにもかかわらず、最近本人は中国へ行くと宣言した。すでに向こうと何らかの手打ちがあったということか。

中国を舞台にした二〇一〇年の「ベスト・キッド」は中国公開時、主人公の米国人少年が中国の少年たちにいじめられるシーンが当局によってカットされた。二〇一二年の「007 スカイフォール」も中国当局が英国人を拷問し、あるいは中国人を狙撃するシーンなどに修正が加えられている。

今後ハリウッド映画では、「悪い中国人」「中国の脅威」はタブーとなるのだろうか。

CCTVがCNNを意識して海外進出を強めるように、ソフトパワーでも米国と対抗しようと躍起になる中国の悩みは、中国映画に世界を魅了する力が掛けていることだ(海外で評価が高い作品もあるが、多くは政府批判と受け取れる内容)。

これでは米国の代表的ソフトパワーであるハリウッド作品には到底太刀打ちできないと見られてきたが、しかし今やハリウッド自体を取り込み、それを操作して中国の「魅力」を拡散する戦略を手にしたようだ。

日米離間や国際社会での日本の孤立を狙う反日映画を世界的にヒットさせるのも、これからは簡単にできるのではないか。

『台湾の声』 http://www.emaga.com/info/3407.html


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