【 黄 文雄】ソロモン、WHO、IOC…中国に忖度するほど世界の反中が強まる理由

【 黄 文雄】ソロモン、WHO、IOC…中国に忖度するほど世界の反中が強まる理由
【 黄
文雄】ソロモン、WHO、IOC…中国に忖度するほど世界の反中が強まる理由

【黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」】

                黄 文雄(文明史家)

◆ソロモン諸島の反中暴動の原因

 ソロモン諸島の首都ホニアラで、ソガバレ首相の親中政策に反発した暴動が発生し、安全保障条約を結んでいるオ
ーストラリアに治安維持のための要員派遣を要請する事態となっています。

 ソロモン諸島は2019年9月、台湾と断交して中国との国交を結びました。しかし、ソロモン国内ではこのことに対
する不満が高まっていました。

 もともと同国の中国人居住者は裕福である一方、何世代にもわたって暮らしてきたものの現地に溶け込まず、ソ
ロモンの人々の怨嗟の対象となってきました。

 一方で、台湾からは農業支援を含めて、非常に良好な関係が続いてきました。総じてソロモン諸島では対台湾感
情は良かったのです。そのため、2019年に36年間続いた台湾との関係を断ったときには、中国系の商店の多くが現
地住民の反発を恐れて休業したほどです。

 しかも、2019年9月の中国との国交樹立時、中国は経済支援を餌に台湾との断交を迫ったものの、例によってその
経済支援は中国から中国企業や中国人を招き入れるだけで、現地の雇用をほとんど生まず、むしろ現地住民の職を
奪っていました。

 こうした事例はソロモン諸島に限らず、アフリカなどでも見られる光景です。そのため、アフリカ諸国では、中
国企業を狙ったテロや暴動が頻発しているのです。中国人の自己中心的な中華思想が根本にあります。

 加えて、ソガバレ首相が中国から賄賂をもらって私服を肥やしているという疑惑も、ソロモン諸島市民の怒りに
火を注いだようです。

 今回の暴動では、台湾との関係が深かった東部のマライタ州の住民が中心となっているとされています。マライ
タ州では、2019年の台湾との断交に反発し、2020年9月には、同州の独立の是非を問う住民投票を実施するという
意向も示していました。それほど中国に対する反感が強かったのです。

 現地警察によれば、チャイナタウンの中国人街の商店が襲われ、放火や略奪が行われ、11月27日時点で3人の遺
体が見つかり、100人以上が逮捕されたそうです。

 その一方で、中華民国の国旗(青天白日満地紅旗)を掲げた商店や建物は襲撃されなかったという話もあります。
これは2014年5月、南シナ海で中国企業が石油を掘削したことに反発し、ベトナムで大規模な反中デモが発生した際
にも見られた光景です。

 当時、中国企業が襲撃されるなか、間違って襲撃されたくない企業は、自国の国旗を掲揚しました。とくに台湾
企業は、中国企業と間違えられやすいので、青天白日満地紅旗をこぞって掲揚したのです。

 本来、ベトナムは中国との外交関係上、台湾国旗の掲揚を認めてきませんでしたが、現在では反中デモの被害対
策として、台湾企業に国旗掲揚を容認するようになっています。

◆テドロスWHO事務局長とバッハIOC委員長の「中国忖度」

 今回のソロモン諸島での反中暴動は、各国に飛び火する可能性も少なくありません。ただでさえ、新型コロナウ
イルスのパンデミックで近親者を失った人には中国に対する反感があるうえ、ウイグル問題、香港問題、彭帥選手
の問題など、中国への懸念が次々と噴出しています。

 そして、こうした中国への疑念や懸念にもかかわらず、WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長やIOC
(国際オリンピック委員会)のバッハ会長など、中国に籠絡された露骨な親中派がさらに疑念と不満を掻き立てて
いるという構図になっているのです。

 いまやテドロス氏やバッハ氏は、ソロモン諸島のソガバレ首相と同様に、中国のカネに転んだ「買弁」(外国
資本に追随して、自国や組織の利益を損なう人物)という風評に染まっています。

 とくに新型コロナウイルスでは、WHOの中国忖度に批判が集まりましたが、最近も、変異株の命名が中国に忖
度していると噂されています。

 最近、アフリカでコロナウイルスの変異株が見つかり、WHOは「オミクロン」と命名しましたが、これはギリ
シャ文字の15番目(ο)です。ところが、変異株は12番目のミュー(μ)株までしか検出されていません。

 つまり、13番目のニュー(ν)と14番目のクサイ(ξ)が飛ばされたわけです。ニューはアルファベット表記で
は「Nu」で、英語の「New」と混同されやすく、「新型コロナウイルス」という表記とも重なるので回避され
たとも言われていますが、問題はクサイのほうです。

 14番目のクサイをアルファベット表記すると「Xi」となり、これは習近平(Xi
Jinping)の「習」の発音を示
すアルファベット表記「Xi」と同じことから、WHOが中国に忖度して回避したと疑われているのです。

 実際、WHOの報道担当者は、ニューヨーク・タイムズの取材に対して、「Xiは一般的な名字なので使用を避
けた」と語っているそうです。

 これに対し、アメリカのテッド・クルーズ上院議員は、「WHOが中国共産党をそんなに恐れているなら、次に
中国がパンデミックを隠蔽しようとした際に、WHOを信用できない」とコメントしました。また、コットン上院
議員も「WHOは公衆衛生より中国共産党のご機嫌取りに終止している」と書き込んだそうです。

 WHO報道官は「Xiが一般的な名字に使われるから避けた」といいますが、12番目のミューはアルファベット
表記で「mu」となり、これも「木」「穆」という一般的な名字に使われていますので、「mu」を変異株の名称
に使用している以上、報道官の説明には無理があるでしょう。

◆中国を擁護すればするほど中国への反発は高まる

 新型コロナもソロモン諸島もそうですが、結局、中国に取り入って得をするのは一部だけ、その他はむしろその
せいで割りを食ってしまうのです。そのような構図がはっきりしてきたことで、親中派が中国を擁護すればするほ
ど、かえって中国への反発が高まっているといえるでしょう。

 日本でも、岸田政権は外国での人権侵害に関与した個人や団体に制裁を科す「人権侵害制裁法」、いわゆる日本
版マグニツキー法の制定を見送ったと報道されています。

 欧米主要国には、人権侵害を理由として外国当局者に制裁を科す法律があるのですが、日本にはそうした法律が
ないため、中国当局による香港やウイグルでの人権弾圧を問題視する超党派の議員らが制定を求めてきました。

 ところが、共同通信は11月16日、岸田首相が人権侵害制裁法の制定を当面見送る方針を固めたと報じました。そ
のため「岸田首相は親中に舵を切ったのか」という不信感が高まっています。

 欧米諸国が来年の北京冬季五輪への「外交的ボイコット」を表明しているなか、中国外務省の趙立堅報道官は、
「中国は日本の東京五輪開催を全力で支持した。日本も北京五輪を支持すべきだ」と要求しました。

 岸田首相は人権侵害制裁法を求める日本の議員と、中国報道官の要求と、どちらに耳を傾けるのでしょうか。後
者であれば、テドロス事務局長、バッハ会長、ソガバレ首相と結局「同じ穴のむじな」だと見なされ、国民の失望を
買うことになるのではないでしょうか。


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