2017年の日本からの訪台者数は前年並みの189万5,546人

台湾観光協会東京事務所副所長の陳淑華氏が明かしたところによれば、2017年に台湾を訪問した日本人旅行者数は前年並みの189万5,546人だったという。これは、日本旅行業協会のアウトバウンド促進協議会が1月26日に開催した商品企画担当者向けのセミナーの席でのことだったそうだ。

 陳副所長によれば「当初は220万人をめざしていたが、台湾からの訪日旅行者数の増加による日本人向け航空座席の減少や、運賃の値上げなどにより伸び悩んだ」という。「トラベルビジョン」が伝えているので下記にご紹介したい。

 ちなみに、日本政府観光局は1月16日に訪日外客数を発表、台湾からは昨年の416万7,512人を約40万人(9.5%)上回る456万4,100人となり、昨年の過去最高を上回っている。

・2013年:221万0,821人(50.8%増)・2014年:282万9,821人(27.9%増)・2015年:367万7,075人(29.9%増)・2016年:416万7,512人(13.3%増)・2017年:456万4,100人(9.51%増)

 一方、日本からの訪台者数は昨年並の微減で、2013年以降は下記のとおり。日本旅行業協会海外旅行推進部担当副部長の酒井秀則氏は「世界遺産級 台湾30選」を活用して200万人を達成したいとしている。

・2013年:142万1,550人(3.01%減)・2014年:163万4,790人(15.0%増)・2015年:162万7,229人(0.46%減)・2016年:189万5,702人(16.5%増)・2017年:189万5,546人(0.99%減)

—————————————————————————————–「台湾30選」で日本人200万人台へ−今年のテーマは「海と湾」【トラベルビジョン:2018年1月28日】http://www.travelvision.jp/news/detail.php?id=80554

 日本旅行業協会(JATA)のアウトバウンド促進協議会(JOTC)は1月26日、同会が昨年12月に発表した「世界遺産級 台湾30選」をテーマに、商品企画担当者向けのセミナーを開催した。「台湾30選」はJATAが15年に選定した「ヨーロッパの美しい村30選」などを参考に、台湾の新たなエリアや観光素材の発掘と商品化をめざして選定したもの。JATA海外旅行推進部担当副部長の酒井秀則氏は「レジャーマーケットにおいて、台湾はハワイに並ぶメジャーな観光地となった。30選を活用し、日本人旅行者数200万人の達成に向けて商品化してほしい」と旅行会社に呼びかけた。

 セミナーの講師を務めた台湾観光協会東京事務所副所長の陳淑華氏は本誌の取材に応えて「2018年は日本人旅行者数200万人を現実的な目標としたい」とコメント。「『台湾30選』のアピールを強化して台北に一極集中する現状を変えたい。数年に渡り長期的に取り組む」と意欲を示した。台湾観光協会によれば、17年の訪台日本人旅行者数は前年並みの189万5546人。陳氏によれば、当初は220万人をめざしていたが、台湾からの訪日旅行者数の増加による日本人向け航空座席の減少や、運賃の値上げなどにより伸び悩んだという。

 18年は「『世界遺産級』という言葉をフックに、新たな素材として『台湾30選』を消費者にアピールし、興味を持ってもらいたい」との考え。「台湾30選」関連の広告展開やフォトコンテストの開催を検討するとともに、旅行会社に対しては、台北の定番観光を除いた「台湾30選」関連ツアーのサポートもおこなうという。

 同協会や旅行会社などによる「台湾30選」選定のための実行委員会は、2月中旬を目途に今後のプロモーションや、旅行会社への支援策などについて検討する予定。JOTCの公式サイト内に旅行会社向けのページを設け、写真やロゴマークなどを提供するという。

 この日のセミナーでは陳氏が、今年の観光テーマを「海湾旅行年」とし、港湾や海にちなんだ台湾周辺の10の島々に加え、「水」を共通点として海や湖などに関係した観光地まで幅広くアピールすることを説明。合わせて「台湾30選」についても、特に「海湾旅行」にちなんだ14ヶ所をアピールする考えを示した。例えば台中の「高美湿地」は「第2のウユニ塩湖と呼ばれる絶景」として紹介し、周辺の台中公園や虹村などの観光スポットと組み合わせてのツアー化を提案する。

 このほか、台湾本島の西に位置する澎湖群島の七美島の絶景スポット「ダブルハート」や、連江県の馬祖島で見られる、海面が青く光る現象「藍眼涙」、NHKの大河ドラマ「西郷どん」に因んだ素材として、西郷隆盛の息子の菊次郎が日本統治時代に知事として赴任していた「宜蘭設治記念館」などを訴求。また、19年のテーマを「スロータウン旅行年」、20年を「山脈旅行年」としていることについて述べた上で、関連する観光スポットを紹介した。


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