<台湾>陳政権の「脱蒋介石化」進む ひ孫も賛意表明

【12月25日 毎日新聞Web版】

 【台北・庄司哲也】台湾の陳水扁政権が進める蒋介石元総統の威光を否定する一連の
キャンペーンに、元総統のひ孫の蒋友柏氏(31)が賛意を表し、注目されている。友柏
氏は25日、陳総統が蒋元総統を記念した「中正記念堂」の名称を「台湾民主記念館」
に改めたことについて「個人的には賛成だ」と発言。かつて曽祖父が率いた最大野党・
国民党に対しても「自らを調整する能力を欠いている」などと批判した。

 陳政権は来年3月の総統選をにらみ、中国大陸とのつながりが強かった蒋元総統の威
光を排除することで、有権者の台湾人意識を高揚させ、与党・民進党政権を後押ししよ
うとしている。

 メディアから意見を求められた友柏氏は「(民進党の)選挙戦略」との見方を示す一
方、「『脱蒋介石化』は一つの時代を終わらせるためであり、民主化や文明化に進み、
より住みやすい時代になる」と賛意を表した。

 友柏氏の母親は国民党の現職の立法委員(国会議員)。自分は政界に入らず、デザイ
ン会社を設立してF1カーの車体デザインも手掛ける。ハンサムな外見とその生き方に
女性を中心に台湾の若い世代に影響を与えている。これまでも「蒋家が台湾人民を迫害
したことについて批判を受けるべきだ」などと発言し、周囲を驚かせてきた。


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