http://news.nna.jp/free/news/20080822twd002A.html
5月20日の発足から3カ月が経った馬英九政権だが、大手企業による経済政策への評価
は低いようだ。信用調査などを手がける中華徴信所が大手企業責任者を対象に行ったア
ンケート調査によると、政権の経済政策への満足度は15%で。不満との回答30%を大き
く下回った。世界的な景気の冷え込みが馬政権への評価にも影響したようだ。
中華徴信は今月1〜10日、昨年の売上高が70億台湾元以上だった大手企業500社の責任
者を対象に電話でアンケート調査をした。有効回答数は354件。20日に結果を発表した。
企業の内訳は製造60.5%、サービス21.8%、金融15%、公的機関2.8%。
政権の経済政策に満足しているのは14.7%だった。今年3月の総統選挙当時、馬総統
が掲げた経済面での公約に対する期待は高かった。だが、最近の内需拡大策やインフレ
対策などは「急過ぎる」とみられているようで、満足度は低くなった。
しかし発足から3カ月という短期間の政策に対する評価であり、「今後2年の経済発展
を楽観している」者も35%いた。これは今年1月時点の調査より10ポイント上回ってい
る。「悲観している」のは22%だった。
一方、今年の企業売上高が増加するとみているのは39%。昨年調査の74.2%から大幅
に減った。ただ中国に進出している企業が下半期の売上高増を予測する割合は、中国に
進出していない企業を22ポイント上回っており、対中投資をしている企業の方が増収に
自信を持っているようだ。
また、一般企業の対中投資制限額を総資産の60%までに緩和することを支持するのは
66%と、中国に進出しているか否かにかかわらず多かった。支持しないのは11%だった。
政権が改善すべき点については、内需拡大やエネルギー政策をはじめとする「財務」
を挙げた者が45.2%と最多だった。