台湾民意教育基金会の世論調査によれば、昨年5月に69・9%の高支持率を示してスタートした蔡英文政権だったが、7月:55.9%、9月:44・7%、12月38・0%と下がり、今年に入ってからも30%代が続き、8月にはついに29・8%と30%を切ってしまっていた。
それが、「頼神」とも呼ばれる与党ホープの頼清徳・台南市長を行政院長に据えるや台湾民意教育基金会の世論調査(9月17日発表)では46.4%と、ほぼ昨年9月並みの支持率を回復した。頼院長への支持率は69.0%の高支持率を示した。
頼清徳氏が行政院長に就任して1ヵ月が過ぎ、ようやく蔡英文政権が動き出した感がある。台湾世代智庫が10月16日に発表した世論調査によると、頼行政院長への施政満足度は68.8%、蔡英文総統への施政満足度も49.7%に回復したという。中央通信社の記事を下記にご紹介したい。
—————————————————————————————–頼行政院長の施政満足度約7割に 蔡総統は約5割に回復=シンクタンク調査【中央通信社:2017年10月17日】
(台北 17日 中央社)シンクタンクの台湾世代智庫が16日に発表した最新の世論調査によると、就任1カ月の頼清徳行政院長(首相)の施政に対する満足度は68.8%に達し、蔡英文総統の施政満足度も49.7%に回復した。同シンクタンクが今年5月に発表した世論調査では、蔡総統の施政満足度は41.3%だった。
頼氏は先月8日、行政院長に就任。世論調査によれば、頼氏の実行力については65.2%が「ある」、21.0%が「ない」と答えた。また、60.2%が頼氏は民意を理解していると回答した。
蔡総統の支持率は54.8%となり、不支持40.4%を上回った。蔡総統が推進を図る憲政改革に賛成だとした人は5割を超えた。人権保障の改善については賛成が69.8%で、不賛成の17.3%を大きく上回った。一票の格差の是正については72.0%が賛成と答えた。だが、投票年齢の18歳への引き下げについては、賛成46.8 %に対し、不賛成は50.0%と意見が分かれた。
また、蔡総統が10日、国慶節の祝賀式典の演説で各政党の主席(党首)に対し憲政改革に向けた話し合いに参加するよう呼び掛けたことついては80.9%が賛成だと答えた。
世論調査は12日と13日、電話調査の形式で行われた。20歳以上の男女1072人から回答を得た。
(蔡佳伶/編集:楊千慧)