鈴木馨祐(すずき・けいすけ)衆議院議員(5期)が昨7月25日から27日まで訪台し、26日に台北市内のホテルで行われる「ケタガラン・フォーラム─インド太平洋地域の安全保障対話(Ketagalan Forum: 2022 Indo-Pacific Security Dialogue)」にパネリストとして登壇するという。
鈴木議員は自民党青年局長に就く前から台湾に深い関心を有し、岸信夫・衆議院議員が代表をつとめ、萩生田光一・衆議院議員が幹事長だった自民党の議連「日本・台湾経済文化交流を促進する若手議員の会」(日台若手議連)にも参加していた。
2016年8月から2年ほどつとめた自民党青年局長のときの2017年3月29日、訪台から帰国した鈴木馨祐局長らは、当時の安倍晋三総理から「台湾は価値と利害を共有している大事なパートナーだ。青年局を中心に関係をしっかりと強化してほしい」と激励されている。
鈴木議員は、佐藤正久・参議院議員(自民党外交部長)を座長に昨年2月に発足した外交部会の「台湾政策検討プロジェクトチーム(台湾PT)」では副座長をつとめ、昨年6月に出された「第一次提言」の取りまとめに奔走したという。
ちなみに、台湾の外交部と財団法人両岸交流遠景基金会が共催する「ケタガラン・フォーラム」は、今年は特別に日米台の国会議員による対話の場を設け、三者間の協力関係の重要性をアピールするそうだ。
台湾週報は「リアル、オンライン、もしくはあらかじめ録画されたビデオで講演する重要なスピーカー」として、米国はジャネット・ナポリターノ元国土安全保障長官、ジム・マティス元国防長官、ロジャー・ウィッカー上院議員、日本は河野太郎・元防衛大臣(元外務大臣)、中山泰秀・前防衛副大臣、鈴木馨祐・衆議院議員、オーストラリアは元国防大臣のクリストファー・パイン氏、ケビン・アンドリュース氏、コソボ共和国はベフジェット・パッツォーリ元大統領、イギリスは王立国際問題研究所のロビン・ニブレット所長らだと伝えている。リアルで日本から参加するのは鈴木議員だけのようだ。
鈴木議員は、蔡英文・総統、?清徳・副総統、呉[金リ]燮・外交部長、蘇嘉全・台湾日本関係協会会長らを表敬訪問し、李登輝元総統が眠る新北市汐止区の五指山国軍公墓で墓参りをする予定だという。
なお、本誌でもお伝えしたように、鈴木議員と入れ違いに、27日からは「新しい日本の安全保障を考える超党派議員の会」が石破茂・元自民党幹事長と浜田靖一・衆議院議員を共同団長として、前原誠司・元外相、長島昭久・元防衛副大臣、渡辺周・元防衛副大臣、清水貴之・参議院議員、北神圭朗・元内閣総理大臣補佐官の7人が訪台する。
訪台中は蔡英文・総統と頼清徳・副総統を表敬訪問し、呉[金リ]燮・外交部長や蘇嘉全・台湾日本関係協会会長、行政院、立法院、国防部、関連のシンクタンクを訪れ、台湾と日本の安全保障の議題について意見交換するという。
国交がない日台間をつなぐのは、なんと言っても国会議員の存在が大きい。国内にしっかりフィードバックし、台湾と早急に安全保障対話ができる環境を整えて欲しいものだ。
—————————————————————————————–日本の鈴木けいすけ衆議院議員が訪台、蔡・総統を表敬訪問予定【台湾国際放送:2022年7月25日】https://jp.rti.org.tw/news/view/id/95614
日本の元外務副大臣、財務副大臣である鈴木けいすけ衆議院議員が25日台湾に到着しました。「2022年ケタガラン・フォーラム」に出席し、蔡英文・総統、?清徳・副総統を表敬訪問する予定です。
鈴木議員はまた、外交部の呉[金リ]燮・部長、台湾の対日本窓口機関である、台湾日本関係協会の蘇嘉全・会長らを訪問。新北市汐止区の五指山国軍公墓へおもむき、李登輝・元総統の墓参りをする予定です。
外交部によりますと、鈴木議員は25日から27日まで台湾に滞在する予定です。外交部は今回の台湾訪問に対し、心からの歓迎の意を表しています。
鈴木議員は、日本の自民党の中堅議員で、外務副大臣、財務副大臣および自民党青年局長などの要職に就いてきました。台湾に友好的で、台湾の日本駐在機関である台北駐日経済文化代表処および外交部と緊密に連携するとともに、台湾が主催する「台米日安全保障対話シンポジウム」や2021年の「開放国会フォーラム」などのイベントに積極的に出席しています。これまで9度台湾を訪れており、台湾と日本の友好関係を深めるために尽力しています。
外交部は、台湾と日本は、自由、民主主義、人権および法治などの普遍的な価値観を共有しており、双方は経済貿易、文化、人的交流など各分野において引き続き協力、交流を深めていくとしています。今回の鈴木議員の訪問は、台湾と日本の堅固な友情の現れであり、双方の価値と各分野における友好的なパートナー関係を深める一助になるとしています。
(編集:風間みなみ/王淑卿)
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