賠償問題で近く合意=尖閣の遊漁船沈没事故−日台当事者

【12月4日 時事通信】

 【台北4日時事】尖閣諸島(中国名・釣魚島)付近で6月、海上保安庁の巡視船に接触
した台湾の遊漁船が沈没、海保に損害賠償を求めていた問題で、日台の当事者が賠償金額
などについて近く一部合意する見通しになった。関係筋が4日明らかにした。

 遊漁船船長への賠償金は1000万台湾ドル(約2800万円)前後になる見込み。双方は最終
的な詰めを行い、順調に進めば一両日中にも合意文書に署名、和解する方向だ。一方、遊
漁船に同乗していた13人の釣り客や船員2人への賠償については、引き続き協議する。

 賠償協議は8月末に台北でスタートし、その後は日台間で主に文書を通じ交渉を続けて
きた。当初は過失割合や賠償金額で主張に大きな隔たりがあったが、事故で悪化した日台
関係を早期に改善する必要があるとして、双方が歩み寄った格好だ。

 事故をめぐっては、馬英九政権が発足して1カ月足らずだったこともあり、問題処理が
難航。事故に抗議する台湾船の安全を確保するとの名目で、台湾の巡視船9隻が日本の領
海に侵入するなど、日台関係の悪化をもたらした。(了)



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