謝長廷・駐日台湾代表の後任に李逸洋・前考試院副院長が起用

頼清徳政権となり、台湾の大使に相当する台北駐日経済文化代表処の謝長廷・代表の後任人事が取り沙汰されていたが、頼総統は李逸洋・前考試院(日本の人事院に相当)副院長を起用する意向を固めたと報じられた。

李逸洋氏は1955年(昭和30年)6月28日、基隆生まれの69歳。

国立台湾大学大学院政治学研究所の修士課程を修了後、「中国時報」記者を経て民進党本部に勤務。

文宣部主任などを経て台北市議に当選。

その後、民進党秘書長を経て、陳水扁政権で内政部長、蔡英文政権では考試院副院長をつとめ、現在、総統府資政。

下記に紹介する時事通信は「公務で日本と直接関わる部門の経験はないが、日本語ができるほか実直な人柄に定評がある」と報じている。

李逸洋氏を知る台湾の知人は、日本語は少しできる程度と言い、趣味で吹くサックスやフルートは玄人はだしと言われていると話している。

謝長廷代表は熊本地震が起こった2016年6月9日に着任。

新型コロナウイルスの災禍を乗り越えて「最良の日台関係」を維持し、日台関係を「善の循環」と指摘し、このフレーズが定着した。

改めて感謝の意を表したい。

李逸洋・次期駐日代表の着任は早ければ7月中と報じられているが、8月に着任の模様。

どのような日台関係を描いているのか、着任の弁を早く聞いてみたいものだ。


台湾駐日代表に李逸洋氏 陳元総統側近、月内にも就任【時事通信:2024年7月7日】

【台北時事】台湾の頼清徳総統は7日、駐日大使に当たる台北経済文化代表処の謝長廷代表(78)の後任に、李逸洋・前考試院(人事院に相当)副院長(69)を起用する人事を固めた。

関係者が明らかにした。

李氏は陳水扁元総統の側近で、頼氏の信頼が厚いとされる。

近く正式発表し、早ければ月内に交代するとみられる。

李氏は、記者などを経て台北市議を務めた後、陳政権で民進党秘書長、内政部長(内政相)を歴任。

蔡英文政権では、2017〜20年に考試院副院長を務めた。

戒厳令が敷かれた国民党政権下で、陳氏らと刊行した雑誌を巡り投獄された経験も持つ。

公務で日本と直接関わる部門の経験はないが、日本語ができるほか実直な人柄に定評がある。

頼政権としては、安定感があり頼氏の信頼も厚い李氏を起用することで、対日関係重視を示す狙いがありそうだ。

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