京シビックセンターで開催した本会の「第8回台湾セミナー」には80名ほどが参加。その中
には盧千恵夫人や映画「台湾アイデンティティー」の酒井充子監督、「台湾アイデンティ
ティー」出演者の呉正男氏(本会理事)、岡山文章・在日台湾同郷会会長、中原昴・日本
台湾医師連合会長、王明理・台湾独立建国聯盟日本本部委員長などの姿もあり、「台日関
係から台湾の前途を考える」と題した講演に聞き入っていた。
本日の「台湾新聞ブログ」がその模様を、関係写真とともに詳しく伝えているので下記
に紹介したい。
ブログでは紹介されていないが、1時間ほどの講演後、質疑応答の時間を設けたところ、
「自由時報」の張特派員や「大紀元」の張本記者の報道陣や多田恵・本会理事などから主
に民進党や台湾の前途に関する質問が続々と寄せられ、許世楷大使は一つ一つに丁寧に応
答された。
なお、次回(第9回)の台湾セミナーは7月27日(土)、アカデミー茗台(東京都文京区
春日2−9−5)において午後2時から予定している。後日、本誌で詳細をお伝えしたい。
許世楷元代表講演「台日関係から台湾の前途を考える」が開催
【台湾新聞ブログ:2013年6月16日】
http://blog.taiwannews.jp/?p=13492
*ブログでは台湾セミナーの会場写真を掲載。
日本李登輝友の会が主催した第8回台湾セミナーで「許世楷先生 台日関係から台湾の前
途を考える」と題した講演が6月15日、都内で開催され、約100人ほどが集った。
柚原正敬事務局長は、開会に当たり、「台湾人が正面切って『私は台湾人だ』と言える
日、台湾と国交を樹立できる日はいつ来るのかといったテーマについてお話いただけると
思います」と述べた。
次いで澤英武常務理事は、オバマ大統領と習近平国家主席の会談の内実、TPP問題へ
の中国の対応などに触れて、日本は対中国との関係でそれほど心配する必要はなく、今日
は、台湾国内の馬英九政権の支持率低下の背景などについても伺えればと思う、と開会を
宣言した。
登壇した許世楷氏(元台北駐日経済文化代表処代表)は、財団法人交流協会が毎年実施
している「台湾における対日世論調査」を例に挙げて、「台湾を除き、あなたの最も好き
な国(地域)はどこですか?」という質問に対し、「去年は1番目が日本41%、2番目がアメ
リカと中国が8%だった」とし、1番目と2番目の差が大きいこと、また、東日本大震災時の
200億円を超える義援金を例に台湾人の親日度の高さに言及した。
また、今年、3月11日の政府主催の東日本大震災2周年追悼式典で、国名を読み上げる指
名献花の列に台湾代表が加えられたことについて、安倍政権との政治的なやりとりと意
義、今年4月10日の日台漁業協定締結の背景には台湾人の“親日資源”が影響しているこ
と、台湾の今後の行く末に関し、中国の一部になる道、台湾が独立国家になる道、と2つの
方向性をシミュレートしながら、中国の一部になることへの反発は強いものの国民の危機
感が乏しく、一方、台湾独立の道もまた難しい問題を孕むが、選挙で勝利し、国連に台湾
名義で参加する、新生国家を目指す道もあるのではと提言した。
講演終了後、閉会の挨拶に立った梅原克彦常務理事は、「現在、日本版台湾関係法を作
っており、議員立法として成立を目指していきたい」と語った。