め、遂には一死をもって国民党の圧政に抗し、台湾に民主・自由の道を拓いた先達が鄭南榕だ。
1989年4月7日、警官隊が包囲する中、ガソリンをかぶって覚悟の自決を遂げられた。42歳だった。
鄭南榕の夫人が葉菊蘭さん。現在、総統府資政で、台湾観光協会会長をつとめる。これまで総統
府秘書長や交通部長、行政院副院長、高雄市代理市長などの要職を務めている。
葉さんが「台湾独立への道は蔡・総統にかかっているのではなく、人々にかかっている」「独立
国家に向けて努力し、戦う覚悟が不可欠」と久しぶりに獅子吼したという。台湾国際放送が伝えて
いるので下記にご紹介したい。
葉菊蘭氏:台湾独立は民間次第
【台湾国際放送:2017年7月15日】
http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=71384
総統府の葉菊蘭・資政(最高顧問)である葉菊蘭・女史が15日、新文化研修キャンプ活動の中
で、台湾独立の問題について聞かれ、政権を担う立場にはその難しさがあるとする一方、民間が望
むころならば「蔡英文・総統は阻止しない」と述べ、台湾独立への道は蔡・総統にかかっているの
ではなく、人々にかかっているとの見解を示した。
葉菊蘭・総統府資政は、台湾の国家アイデンティティで共通認識が得られないうちは、学校で台
湾独立を主張しても怖がられ、過激分子だと呼ばれるとし、正常な社会においては中国大陸との統
一も台湾の独立も、公の場で討論されるべきだと訴えた。
そして、与党・民進党の立場は明確だが、蔡英文・総統には米国、中国大陸、周辺のアジア太平
洋諸国からのプレッシャーがある他、さらに重要なのは台湾内部の分裂だと指摘した。葉・資政
は、台湾の全ての人が同じ見方をし、台湾に対する国家アイデンティティが一つだけだった場合、
みなが独立したいと言えば蔡・総統のプレッシャーはそれだけ減り、多くの事柄を自在に推進でき
るだろうと述べた。
葉・資政は、民間は国民投票法の改正を推進でき、それがすんだら様々な議題に異なる意見を示
せばよいと主張。国際社会が、国民投票は国家の集団としての意思と尊重を示すものと考える中、
台湾の国民投票はその象徴、シグナルになると説明した。葉・資政はまた、台湾の全ての人が独立
国家に向けての努力し、戦う覚悟が不可欠だと訴えた。