席による電話会談の「一つの中国」をめぐるメディアの報道について、トランプ大統領が習主席の
要請を受け入れて中国の「一つの中国」を尊重することを約束したと報じられていることに、林建
良氏とアンディ・チャン氏の見解を紹介しつつ疑義を呈した。
昨日、国際政治学者の藤井厳喜氏から、会員向けに送った2月12日発行の「CRF FAX NEWS」で
日米首脳会談と米中電話会談について記したとのことで、その概要をお送りいただいた。
メディアに踊らされることなく、大統領選挙の精緻な分析でトランプ氏の当選を的中させた藤井
氏もまた、米中電話会談について「日本のマスコミは全く誤った報道をしています。誤報です」と
断言されている。
下記に該当箇所をご紹介するとともに、電話会談についてのホワイトハウスの公式発表を改めて
紹介したい。
◆Readout of the President’s Call with President Xi Jinping of China【February 09, 2017】
https://www.whitehouse.gov/the-press-office/2017/02/09/readout-presidents-call-president-xi-jinping-china
◇ ◇ ◇
先ず、日米首脳会談は大成功であったことを申し上げたいと思います。100点満点で、120点をつ
けてもよい出来です。
私は安倍首相の信者ではありません。彼のTPP推進政策に私は反対ですし、公明党との関係もあ
まり望ましいものとは考えていません。
しかし客観的に評価して、今回の日米首脳会談は日本の国益の観点から見て、100点満点で120点
をつけてもよい内容です。
恐らく日本のマスコミは全く逆の報道をするところが多いでしょうから、会談の実態をとらえて
おくことが必要です。
第2の米中首脳会談については、日本のマスコミは全く誤った報道をしています。誤報です。
トランプ大統領は、所謂「one China Policy」に戻るとは全く発言していません。日本のマスコ
ミの大部分は、「トランプは一度はone China Policyを否定したが、前言を翻してチャイナの圧力
に屈してone China Policyを承認した」と報道しています。
全くの誤りです。
彼は1972年の米中共同声明(上海コミュニケ)の原点に戻ることを主張し続けており、その原則
を全く変えていません。