第7回台湾李登輝学校研修団レポート【1】─ 8月16日・第1日[早川 友久]

先に8月16日から19日まで行われた「第7回台湾李登輝学校研修団」参加者の感想をお
伝えしましたが、スタッフとして参加した本会理事で青年部初代部長の早川友久氏が執
筆した研修初日の詳細を、写真とともに本会ホームページに掲載していますので、ここ
にご紹介します。

 ホームページではまだ初日だけですが、これから順次掲載してゆき、それを本誌でご
紹介してまいります。

 なお、今回の参加者は41名。北は秋田県から南は大分県や宮崎県、また韓国からも参
加しています。もちろん、語学留学している早川氏のように現地参加者もおり、各地か
ら参加しています。参加者の平均年齢は49歳くらいでしたが、20代前半から80代はじめ
までと幅広い。

 団長は柳田敬一郎氏(栃木県日華親善協会副会長)、副団長は高松好夫氏(会社経営
者)が務められました。両氏とも平成16年(2004年)10月に開催された第1回目の参加者
で、その後も何度か参加されているベテランだ。

 では、大型台風に直撃されたにもかかわらず、校長の李登輝先生や教頭の郭生玉先生
をはじめ、李登輝学校スタッフの献身的な努力により、いつもながらの充実した研修に
終始した模様をお伝えします。                    (編集部)

■日本李登輝友の会ホームページ http://www.ritouki.jp/


第7回台湾李登輝学校研修団レポート【1】─ 8月16日・第1日

               日本李登輝友の会理事・青年部初代部長 早川 友久

 5月末に李登輝前総統が訪日されてから初めての開催となった「第7回台湾李登輝学校
研修団」。お馴染みの研修会場となった桃園県の渇望センターには、李氏ご一行が日本
で訪れた日光の社寺がデザインされたパネルが掲げられ、研修団を歓迎した。

【8月16日・第1日】

■台湾民主紀念館でのハプニング

 桃園国際空港で集合した第7回研修団の総勢41名はバスに搭乗し、一路台北市内へ。ガ
イドはお馴染みの李清興さん(勝美旅行社)。7回目ともなると2回目、3回目といった参
加者も多く、和気藹々とした雰囲気。

 最初の研修場所は、5月に中正紀念堂から正名されたばかりの台湾民主紀念館。6月に
は「再見(さよなら)、蒋総統」の特別展示が開催されたが、現在は「臺灣自由化與民
主化特展─邁向自由民主之路(台湾自由化と民主化特別展─自由民主の歩み)」。

 ちなみに、市内の一等地に君臨していた蒋介石の巨大な像は5月に既に撤去されたとの
こと。元々、観光客集めのために行われていた衛兵交代も今はなくなり、以前に比べて
閑散とした雰囲気。

 ここでは、陳建中さん(大正12年生まれ)が案内役を務めて下さった。陳さんは普段、
総統府や二二八紀念館でガイドを務めている日本語族。

 陳さんは展示パネルを前に、日本統治が終わった直後から始まる蒋介石・国民党政権
下の白色恐怖時代の悲惨さを語り、かつて学校で使われ、台湾人の”中国人化”を推し
進めた教科書などの解説をしていただいた。

 余った時間を自由参観にして一旦解散。陳さんに「どちらの生まれですか?」と尋ね
ると、「すぐそばの東門の生まれです。日本時代は旭小学校というのが近くにありまし
た」との答え。

 驚いた。今回の参加者の大場さん(千葉県)とさっきバスの中で「私は湾生(日本時
代の台湾で生まれた人を指す)でね。東門の旭小学校にいたんだ」と聞いたばかり。す
ぐさまお二人を引き合わせると、「あそこにプールがあったでしょ」「そうそう」「あ
の○○とかいうお医者さんは?」「あぁ、他のところに開業しましたよ」「ボレロ(日
本時代に開店した洋食屋)はまだあるかなぁ」など隣組の会話。

 世間は狭い。別れ際、陳さんの「台湾はやっとここまで来ました。日本の皆さん、台
湾を応援してください」の一言が肺腑に響いた。

■王金平・立法院長が自ら説明

 台湾民主紀念館を後にした一行は、立法院の見学へ。こちらでは立法院の「トップ」
からご挨拶いただけるとのこと。

 立法院の紹介ビデオを視聴した後、立法院のトップ、王金平・立法院長(国会議長
に相当)から直々の歓迎挨拶をいただくことに。

 当初、スタッフの間では「5分、10分程度だろう」との憶測だったのが、なんと30分近
くに亘り、立法院の現状や来年1月に控える立法委員選挙に伴う定数半減についてご説明
いただいた。また、その後の質疑応答でも非常に丁寧にお答えいただき、終わってみれば
1時間近く。非常に濃厚な1時間だった。

                       (8月17日の第2日目以降は順次掲載)



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