は、今から20年前の1995年(平成7年)9月26日だった。去る11月6日、石垣市新栄公園にその交流
の歴史を記念して「結」という文字を刻んだ記念碑の除幕式同公園で開かれた。琉球新報が伝えて
いるので下記に紹介した。
石垣市によると、双方は古い時代から漁民の往来が頻繁に行われていて、1945年(昭和20年)の
終戦時には、戦時中に台湾に疎開していた八重山の人々が蘇澳港から引き揚げる際に、蘇澳住民の
世話になったという深いつながりがあるという。
また、台湾との交流は戦後、石垣市の嵩田地区を中心に集団移住がなされ、パインアップルの種
苗と水牛の導入が図られ本市の基幹産業の振興に大きく寄与したそうだ。
このような歴史を背景に、石垣市の青年会議所が13年余にわたり蘇澳鎮青年商会との人的、文化
的交流を重ねながら市民レベルの交流が行われ、また行政レベルでの交流も始まり、地理的、気候
的、風土、産業等の類似点も多いことから、1995年9月、石垣市側がチャーター便で蘇澳鎮を訪
問、姉妹都市を締結している。
本会ホームページでは、1979年(昭和54年)10月10日、青森県大間町と雲林県虎尾鎮が姉妹町を
結んで以降、本年(2015年)11月1日に静岡県西伊豆町が澎湖県と友好交流都市を結ぶまで、40件
の日台間の都市提携を紹介している。
この40件のうち、2012年以降は実に半数以上の22件も結ばれている。第1に、東日本大震災にお
ける台湾からの多大な支援、第2に台湾を重視する安定した安倍政権がその要因として挙げられ
る。今後も日台間の姉妹都市提携は増加する見込みだ。
このようなとき、20年前の石垣市と蘇澳鎮の姉妹都市提携をお祝いする記念碑建立は、他の自治
体にとっても参考となる事例だ。ますますの交流の深化を期待したい。
◆台湾と姉妹提携する日本の自治体
http://www.ritouki.jp/index.php/activity/sister-city/
姉妹都市20年:石垣と台湾・蘇澳鎮が結ぶ絆、記念碑が除幕
【琉球新報:2015年11月21日】
【石垣】ことしで姉妹都市提携から20年を迎えた石垣市と台湾宜蘭県蘇澳鎮の交流の歴史を記念
する石碑が石垣市新栄公園に完成し、大きく「結」の文字が刻まれた記念碑の除幕式が6日、同公
園で開かれた。両市鎮の関係者らが出席し、今後もさらに交流を図り、友好関係を深めていくこと
を誓った。
「結」は、石垣市民栄誉章者で県内外で活躍する書家、茅原南龍氏(茅原書藝會主宰)が手掛け
た。
茅原氏は小学1年のころに戦争で台湾に疎開していた過去を振り返り「感慨深い。石垣市と台湾
の絆が一層太くなるようにと、結の文字も太めに書いた。交流がますます盛んになってほしい」と
期待した。
中山義隆市長は「結には助け合い、双方の発展への思いも込められている。友好促進につなげた
い」とあいさつした。
9月に石垣市から中山義隆市長らが蘇澳鎮を訪問し、経済や文化、観光、教育などの各分野で協
力の促進を図る覚書を締結していた。今回は蘇澳鎮から陳金麟鎮長ら一行が石垣島を訪れ、7日に
開かれた石垣島まつりなどにも参加した。
除幕式で陳鎮長は「新しい歴史の一ページが開くことを希望している」と話した。