総統にもお目通しいただきます。どうぞ、読者の皆さまも一言で結構ですのでメッセー
ジをお寄せ下さい。
なお、メッセージは趣旨を変えないで添削させていただく場合もあることをご了承く
ださい。また、メッセージのタイトルは原則としてお寄せいただいたものを使わせてい
ただきますが、編集部で付け直す場合もあることをご了承ください。
李登輝前総統への歓迎メッセージですので、余程のことがない場合を除き、お名前を
記してお寄せいただきますようお願いします。ペンネームなどの場合はその旨を記して
ください。
昨日から、これまでの歓迎メッセージをホームページに掲載しています。今回来日に
関するこれまでのすべての報道も掲載していますので、併せてご覧ください。(編集部)
■日本李登輝友の会ホームページ
http://www.ritouki.jp/
次回は下野の黒羽にも
東京 Y・S(日本李登輝友の会会員)
李登輝前総統におかれましては、このたび宿願の「奥の細道」の旅が実現する運びと
なり、私たち一同心よりお喜び申し上げます。
閣下が訪日されます頃は、梅雨前の新緑の香しい季節でもあり、各地で田植を終えた
水田の日本らしい風景に出会えるものと存じます。
私ごとでまことに恐縮ですが、私の配偶者の祖(母方)は、ちょうど芭蕉翁が「奥の
細道」の旅の途上、この季節に滞在した下野(しもつけ)黒羽(くろばね)の藩主・大
関にあたります。
今でも那珂川を渡って城山に登れば(現在は公園になっていて、勝海舟が大関増裕の
死を悼んで記した墓誌などがあります)、眼前に那須が岳を望み、眼下には広大な那須
野が原が一望できます。
近くには藩主代々の菩提寺である大雄寺(だいおうじ)をはじめ、少し足を延ばせば
芭蕉翁も訪れた雲巌(岸)寺(うんがんじ)の古刹もあり、いずれも日光とはまた別の、
鄙ながら風格のある趣を備えていて、翁が彼の地にしばらく滞在したのも頷けます。
落ち鮎や 宿の仲居の京訛り (Y.)
次回は是非、黒羽にもお運びくださいませ。
どうぞ体調には十分に配慮なされて、この旅を堪能できますよう心から願っております。
■奥の細道と栃木
「月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也」と始まる名紀行『奥の細道』を
著した芭蕉がその旅に出たのは、「生類憐みの令」を発した徳川綱吉が第5代将軍の元禄
2年(1689年)3月27日でした。今の5月16日に当ります。
この旅は9月6日(10月18日)、岐阜・大垣から「伊勢の遷宮おがまんと」伊勢長島へ
向かうところで終わる、新緑のころから紅葉のころにかけての旅でした。
門下の曾良を伴い、深川の芭蕉庵から千住、草加を経て、下野(しもつけ)、今の栃
木県に入るのは3月29日(5月18日)。栃木市惣社町の「室(むろ)の八島(やしま)」、
今の大神神社(おおみわじんじゃ)に参詣し、日光に入るのは30日(19日)。翌4月1日、
つまり318年前の本日5月20日。
今日の東京はまさに五月晴れのいいお天気で、さわやかな風が吹き抜けています。若
葉の新緑も美しく、日の光を浴びて命の息吹を感じさせる耀きを放っています。
芭蕉は318年前の本日この日、瑞々しい新緑に耀く東照宮を訪れて詠じたのが次の句で
した。
あらたうと青葉若葉の日の光
東照宮から見た男体山(なんたいざん)はまだ雪をかむっていたそうです。近くの「う
らみ(裏見)の滝」へも立ち寄っています。
栃木県では那須・黒羽(くろばね)にも足を伸ばしていて、当時、ここを治めていた
のが、歓迎メッセージを寄せていただいた「Y・S」さんの遠祖となる大関大助増恒で、
1万9千石の城下町だったそうです。
黒羽の知人宅に起居し、大田原の那須神社や臨済宗の名刹雲巌(岸)寺(うんがんじ)、
殺生石(せっしょうせき)の那須温泉湯本、西行の和歌に出てくる遊行柳(ゆぎょうや
なぎ)の蘆野(あしの)などを訪れ、栃木の最後となる次の句を残しています。
田一枚植て立去る柳かな
早乙女たちが田んぼを一枚植えるほどの長い時間、この遊行柳の下に佇んでいたそう
です。
芭蕉は、栃木はよほど居心地が良かったのか、結局3月29日から4月20日(6月7日)ま
で長逗留しています。現在、芭蕉が訪れて句を詠んだところにはほとんど句碑が建てら
れています。
ちなみに、『台湾紀行』で李登輝前総統と「場所の悲哀」をテーマに対談した司馬遼
太郎氏は、栃木県佐野市で終戦を迎えています。ここの小学校で写した22歳当時の司馬
氏の写真を見たことがあります。
実は、司馬氏を台湾各地にいざなった「老台北」蔡焜燦氏はこの小学校を訪れたこと
があります。JR佐野駅の駅前広場には司馬氏の石碑もあるそうですので、もし許され
れば、李登輝前総統にも佐野市をお訪ねいただきたいものです。
(メールマガジン「日台共栄」編集長 柚原正敬)
ご訪問第一歩を印される光栄
日本李登輝友の会 千葉県支部
支部長 川村 純彦
支 部 会 員 一 同
李登輝先生が近く我が国へお越しになられるとの報道に接し、日本李登輝友の会千葉
県支部会員一同心待ちにしております。
日本に到着される成田空港は千葉県内に位置しており、このたびのご訪問の第一歩を
私共の活動地域である千葉県に印していただくことを、当支部会員一同大変光栄に存じ
ます。
台湾は、自由と人権を尊重する民主主義が成熟し、自由主義経済によって繁栄を続け、
法治国家である等、日本と基本的な価値観を共有し、今や日台両国は運命共同体であり
ます。
台湾の発展と民主化という偉業を成し遂げられた李登輝先生のご来訪を心から歓迎申
し上げると共に、奥の細道の旅をご堪能頂けますよう心より祈り上げます。