昨日、京都市左京区の岡崎別院において、3月12日に99歳で逝去された李登輝前総統の京
都帝国大学時代の恩師である故柏祐賢氏の告別式が行われ、李前総統が弔辞を寄せられた。
弔辞は李前総統来日時、柏祐賢氏との61年ぶりの再会に尽力した大田一博氏(輝生医院院
長、本会理事)によって代読されたそうです。
昨日の「ラジオ台湾インターナショナル」ニュースが告別式の模様を伝えていますので
ご紹介します。
なお、李登輝前総統と柏祐賢氏の再会の場面は、本会オリジナル映像でしか見ることの
出来ない秘蔵映像を満載したDVD版・ビデオ版「李登輝前総統来日特集」にも収録され
ています。お申し込みなどの詳細は本会ホームページをご覧下さい。 (編集部)
李登輝・前総統、恩師の告別式に弔辞
【4月7日 Radio Taiwan International】
台湾の李登輝・前総統は7日、日本・京 都の東本願寺で行われた柏祐賢(かしわ・す
けかた)京都大学名誉教授の告別式に弔辞を送り、哀 悼の念を伝えた。
柏氏は3月12日、老衰のために自宅で死去した。 99歳だった。柏氏は、李登輝・前総統
が京都大学 農学部に在籍していたときの恩師。李登輝・前総統は2004年12月末、日本を訪
問した際、61年ぶりに恩師である柏氏と再会している。
李登輝・前総統の弔辞は、日本在住の台湾出身の医師、大田一博(本名は王輝生)氏が
代読した。李登輝・前総統は弔辞の中で、柏氏の前では自分はただの23歳の学生であり、
柏氏が亡くなったいまも、自分は永遠に23歳の学生だと述べた。また、3年前に柏氏と再
開したときのことを振り返り、「あのとき、もう少し先生の手を握っておかなかったこと
が非常に悔やまる」と述べ、恩師との別れを惜しんだ。李登輝・前総統はさらに、柏氏は
学問的な知識だけでなく、人間としてのあり方などさまざまなことを教えてくれたと述べ、
柏氏の指導がなければいまの自分はなかったと感謝の意を表明した。柏氏の遺族は、李登
輝・前総統に謝意を伝えるため、5月初めに台北を訪れる予定。
(写真CNA:告別式の式場の前に三年前、李登輝・前総統が柏祐賢教授と再会したときにと
った写真がずらりと飾られている。)