現在、台湾に残っていた数少ない台湾牛を品種改良し、この台湾和牛を「源興牛(げんこうぎゅう)」と命名してその育成に心血を注いでいる。「源興牛」という名前は、台北州淡水郡三芝庄(現在の新北市三芝区)にある生家 「源興居」に由来している。
中央通信社が「花蓮の農場で育成に取り組む台湾和牛『源興牛』が、今月末にも解体され、食卓にあがる見通し」だと報じている。下記にご紹介したい。
————————————————————————————-李登輝元総統が心血注ぐ「台湾和牛」、今月末にもテーブルへ【中央通信社:2018年4月13日】http://japan.cna.com.tw/news/asoc/201804130004.aspx写真:花蓮の農場で飼育される台湾和牛「源興牛」
(花蓮 13日 中央社)李登輝元総統が東部・花蓮の農場で育成に取り組む台湾和牛「源興牛」が、今月末にも解体され、食卓にあがる見通し。12日に農場を視察に訪れた李氏が取材陣に明かした。
今年95歳の李氏。台湾の牛肉自給率の向上を願って2016年に自身が会長を務める「李登輝基金会」を通じて日本統治時代に台湾に運ばれた和牛の血を引くとされる19頭を購入し、花蓮で源興牛育成事業をスタートさせた。現在農場には雄牛11頭、雌牛12頭が飼育されており、今回は生後20カ月の牛をと殺して肉質の良しあしなどを確認するという。
李氏は源興牛と黒毛和種、欧米種との遺伝的関係の考察も行っており、今年2月には同氏を筆頭著者とする研究論文が日本畜産学会の機関誌に掲載され、注目を集めた。
(李先鳳/編集:塚越西穂)