本会の「2022政策提言」を「台湾新聞」が紹介

 本誌ですでにお伝えしたように、平成24年(2012年)から毎年、「政策提言」を発表してきた本会は、今年も9月29日付で今年度の政策提言「日台関係の現実を正しく評価するための5つの提言─日台実務協力関係の50年を迎えて」に中文訳と英文訳を付した冊子(非売品)を発行し、提言の実現をめざして岸田文雄総理をはじめとした政界や世論に影響力を持つ言論人などにお送りしました。

 今年は、日本と中国が国交を樹立してから50年ですが、同時に、日本と中華民国が断交してから50年の節目の年です。

 近年の日本と台湾は外交関係がないにもかかわらず、国交を結ぶどの国よりも親しい関係にあります。しかしながら、日本は断交時の「非政府間の実務関係」にこだわり、「台湾有事は日本有事」と指摘される中にあっても、台湾とは安全保障の政府間対話ができない状況です。

 そこで、相互関係の現実を率直に認めこれを正当に評価し、日本の重要なパートナーである台湾との礎を築くためには、台湾との基本関係を定める国内法が不可欠であると考え、先に政策提言として「日台交流基本法」の制定を提案していることを含め、5つの提言を発表いたしました。

 このほど「台湾新聞」がこの提言を紹介しましたので、下記にご紹介します。記事でも触れているように、本会ホームページから全文を見ることができ、ダウンロードもできます。

◆日本李登輝友の会「2022政策提言」 日台関係の現実を正しく評価するための5つの提言─日台実務協力関係の50年を迎えて http://www.ritouki.jp/wp-content/uploads/2022/09/20220916-01.pdf

 なお、本会提案の「日台交流基本法」制定に賛同していただいている、自民党の国会議員で構成する「保守団結の会」共同代表の赤池誠章・参議院議員からは、自民党の堀井巌・外交部会長に提言書を渡して外交部会で取り上げてほしいと要請し、また、保守団結の会でも取り上げたいとの嬉しいお便りをいただいています。

 また、本会と姉妹団体を提携する台湾の「台日文化経済協会」(杜恒誼会長)からは、台湾でも政界や経済界、学界など要路の人々に配布したいとのことで50冊をお送りしています。

—————————————————————————————–李登輝友の会が政策提言 日台交流基本法の制定など5項目【台湾新聞:2022年10月5日】https://taiwannews.jp/2022/10/%e6%9d%8e%e7%99%bb%e8%bc%9d%e5%8f%8b%e3%81%ae%e4%bc%9a%e3%81%8c%e6%94%bf%e7%ad%96%e6%8f%90%e8%a8%80%e3%80%80%e6%97%a5%e5%8f%b0%e4%ba%a4%e6%b5%81%e5%9f%ba%e6%9c%ac%e6%b3%95%e3%81%ae%e5%88%b6%e5%ae%9a/

 日台関係の強化をめざす「李登輝友の会」は「2022政策提言」をまとめ、冊子として発行した。冊子の表紙には「日台関係の現実を正しく評価するための5つの提言 日台実務協力関係の50年を迎えて」という副題が付けられている。提言は同会と「日米台関係研究所」の共同で、日本語、中国語、英語で書かれている。中国語では「正確面対日台関係現実的5項建言 正値日台実務合作関係50周年」。

 この提言の冊子は9月29日付の発行だが、提言そのもののとりまとめは今年3月27日付。

 日本李登輝友の会は会長に拓殖大学顧問(前同大学総長)の渡辺利夫氏、副会長に外交評論家の加瀬英明氏、川村研究所代表の川村純彦氏、文明史家の黄文雄氏、杏林大学名誉教授の田久保忠衛氏、千里丘タクシー取締役の辻井正房氏。それぞれ外交・安全保障の重量級の専門家として知られ、冊子の表紙にも会長、副会長の名前が明記されている。

 5つの提言とは──。

1)日台交流基本法の制定2)安全保障、災害対策において必要な情報共有制度の構築3)日台間の相互交流のレベルアップ4)台湾の国際生存空間拡大への支援5)日本の学校教育における台湾のクローズアップ

 1)の日台交流基本法の制定については、草案も示されている。日台間には外交関係がないので、双方の民間窓口団体である「日本台湾交流協会」と「台湾日本関係協会」が結んだ取り決め合意を、双方の政府が誠実に実行するという慣行になっているが、日台交流基本法はそれに日本国内における法的な裏付けを与えるものだ。日台交流基本法をめぐっては2021年3月、自民党の保守団結の会が制定を求める決議を行っている。

 5)の学校教育については、小中学校の社会科、高校の地理・歴史で、日本統治時代の台湾、戦後の日台関係、1990年代以降の台湾の民主化−などを教えるべきだとし、中学校、高校の修学旅行先として台湾を「推奨する」としている。

 冊子は、日本李登輝友の会のHPからpdf版がダウンロードできる。

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