16日発売の「週刊新潮」(4月23日号)が4ページにわたる特集を組んだのを嚆矢に、その
内容を台湾の通信社の中央通信が配信、同じ「週刊新潮」でジャーナリストの高山正之氏
が受信料「不払いの勧め」を説き、4月21日発売の「夕刊フジ」が政界波及を報道。また
ジャーナリストの堤堯氏が「東京スポーツ」(4月21日発売)で、小林よしのり氏も4月22日
発売の「SAPIO」誌で、さらに評論家の鳥居民氏が産経新聞「正論」(4月27日)で、
おなじく産経新聞は東京特派員の湯浅博氏(4月30日)に同番組について批判している。
もちろん、日本文化チャンネル桜が台湾取材をはじめ総力をあげて特集番組を組んでい
ることは特筆される。
NHK側はこの間、日本李登輝友の会の抗議に対して当該番組責任者であるエグゼクテ
ィブ・プロデューサーの河野伸洋氏が趣旨を説明するだけの自己弁護に汲々とする回答
(4月14日付)を寄せ、日向英実・放送総局長も4月22日の会見で「台湾の人たちが親日的
であることは当然、十分承知していて、それを前提にして伝えた」「恣意的に編集するこ
とはない」と説明するだけで、放送内容を省みる誠実さは微塵も見られない。
それなら、きちんと番組を検証するために日本李登輝友の会とNHKの共催で公開討論
会を開こうではないかという日本李登輝友の会の要請にも「偏っても間違ってもいないの
だから公開討論会の必要はない」(4月28日付回答)と逃げを打つ始末だ。
しかし、批判の声はますます高まるばかりだ。
4月25日発売の月刊「WiLL」6月号では、「緊急巻頭論文」と銘打って渡部昇一・上
智大学名誉教授が「NHK台湾偏向報道への公開質問状」と題し、当時の世界情勢を俯瞰
しつつ「新放送ガイドライン」を機軸に番組内容を検証し、NHKに対して公共放送とし
て「企画意図」の説明責任を果たすべきだと迫っている。
また、本日発売の月刊「正論」ではノンフィクション作家の河添恵子氏が「『NHKに
騙された!』“反日台湾”を捏造した許されざる取材手法」と題し、旧知の柯徳三氏への
インタビューを骨子として、NHKがどのような取材をしたかを検証している。
なお、河添氏の論考に出てくる「NHKのH氏」とは「プロジェクトJAPAN」のデ
ィレクターで、柯徳三氏を取材した濱崎憲一氏だ。すでに番組でも紹介している周知の事
実なので、隠し立てする必要はなにもない。
ぜひこの2本の論考のご一読をお勧めしたい。 (編集部)
■月刊「WiLL」6月号
http://web-will.jp/latest/index.html
■月刊「正論」6月号
http://www.sankei.co.jp/seiron/wnews/0905/mokji.html