在、上映しているのは、青森は「イオンシネマ弘前」(3/28〜4/10)、神奈川は「シネマジャッ
ク/ベティ」(3/21〜4/10)、京都は「京都みなみ会館」(3/28〜4/10)など。
これから上映する映画館もある。関東では埼玉県の「深谷シネマ」(5/3〜5/9)や東京都内の
「角川シネマ新宿」(4/11〜4/24)、神奈川県の「アミューあつぎ映画.comシネマ」(4/25〜
5/8)など。
詳しくは、下記の公式サイトの「劇場情報」でご確認ください。上映中でも、日によって上映時
間が変わることもありますのでご注意ください。
◆映画「KANO」公式サイト:劇場情報
http://www.eigakan.org/theaterpage/schedule.php?t=296
ところで、朝日新聞が興味深い記事を掲載している。現在、選抜高校野球大会が開かれている甲
子園球場の外野席下にある甲子園歴史館に「台湾からの観光客が急増し、年1万人を突破した」と
いう。どうしてかというと「昨年、台湾で大ヒットし、日本でも公開された映画『KANO〜1931
海の向こうの甲子園〜』がきっかけだ」と伝えている。
台湾でも日本でも大好評の映画「KANO」。歴史に真摯に向き合った作品だからだろう。
甲子園歴史館、台湾人の心にヒット 「KANO」効果
【朝日新聞:2015年3月29日】
熱戦が続く選抜高校野球大会。阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)の外野席下にある甲子園歴史館
に、台湾からの観光客が急増し、年1万人を突破した。昨年、台湾で大ヒットし、日本でも公開さ
れた映画「KANO〜1931海の向こうの甲子園〜」がきっかけだ。
KANOは、1931年の夏の甲子園が舞台。日本統治下にあった台湾から嘉義(かぎ)農林学校
が、全国中等学校優勝野球大会(現在の全国高校野球選手権大会)に挑み、初出場で準優勝した実
話を元にしている。
26日、歴史館を訪れた台湾からのツアー客24人が、高校野球の「深紅の優勝旗」に見入ってい
た。「もし嘉農(かのう)が決勝戦で勝っていたら、この旗が台湾に来ていたのです」。ガイドの
蔣蓓琪さん(38)が説明すると、一行は写真を撮りまくった。
徐明芳さん(54)は学生時代に野球をしていた。歴史館見学の後、外野席で試合を観戦し、「死
ぬまでに一度、高校野球を生で見たかった。KANOブームで夢がかなった」。携帯で応援団の動
画を撮っていた呉萱萱さん(28)は「甲子園が『聖地』と呼ばれる理由がわかった。プレーもチア
もきびきびとし、そろっていて、感心しました」と話した。
歴史館には、2回戦の神奈川商工戦で実際に使われた試合球のほか、校名の入ったボール、映画
の撮影に使われたユニホームやバットなどが並ぶ。日本での映画公開にあわせ、3月末まで特別展
示コーナーを設けている。決勝で指のけがから血染めのボールを投げ続けた呉明捷投手の銅像「翼
伸びの鷹(たか)」も人気だ。昨年6月、台湾の嘉義市長が来館して寄贈したものだ。
歴史館も、近くのホテルに宿泊する客を対象に午前8時半からの早朝ツアーを受け入れたり、一
部の展示に台湾で使われる繁体字の説明を添えたり、と対応にも余念がない。
副球場長の浅沼亮さん(31)は「一昨年までは阪神電鉄グループで台湾へ観光客誘致の営業に
行っても見向きもされなかった」と振り返る。ところが、昨年2月、映画が現地で封切られると、
歴史館単独で3回説明会を開くほどの人気スポットに。4泊5日の関西ツアーでは、奈良やユニバー
サル・スタジオ・ジャパンとともにコースに組み込まれるようになった。
歴史館の入場者は13年度に約8万5千人だったのが、今年度は11万人に達する見通し。数字を押し
上げたのが、約1万人(団体3千人、個人7千人)を占める台湾からの観光客だ。
浅沼さんは「円安の追い風も受けて、ヒットをホームランにしたい」と話す。(阿久沢悦子)