いて、2020年の東京オリンピックに台湾が参加する場合、「中華台北(チャイニーズ・タ
イペイ)」ではなく「台湾」の名称で参加できるよう関係機関に働きかけることを可決
し、来年度の事業計画に盛り込むことになりました。
日本時間の9月8日早朝、2020年のオリンピックの開催地が東京に決定、東京オリンピッ
クは2020年7月24日〜8月9日、パラリンピックは8月25日〜9月6日に開催される予定となっ
ていますが、これまで台湾は「中華台北(チャイニーズ・タイペイ)」の名称でオリンピ
ックに参加してきています。
オリンピックばかりでなく、野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)や
バレーボールの世界選手権大会など、台湾が国際的なスポーツイベントに参加する場合、
その名称は「中華台北(チャイニーズ・タイペイ)」。スポーツばかりでなく、1991年11
月に加盟したAPEC(アジア太平洋経済協力)名称も「チャイニーズ・タイペイ」です。
ところが、昨年(2012年)7月9日、これまでの外国人登録証明書(外登証)を廃止し在
留カードを交付するに際しては「国籍・地域」欄を設け、台湾出身者は「中国」ではなく
「台湾」と明記するようになりました。同時に実施された外国人住民基本台帳でも、台湾
出身者の「国籍・地域」は「台湾」と記すようになっています。台湾側も、馬英九総統は
じめ官民挙げてこの日本の措置を歓迎していることは周知の通りです。
日本と中華民国は国交がありません。観光客など台湾からの入国を認めているのは中華
民国ではなく「台湾」のパスポートです。それを基に、平成21(2009)年7月、「改正入管
法案」(出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱し
た者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する等の法律案)を制定、在留カードを
交付したという経緯です。
すでに日本は、平成17(2005)年9月から台湾観光客に対するビザ免除を恒久化し、平成
19年9月には台湾と自動車運転免許証の相互承認を行っています。いずれも台湾パスポート
を基に行った措置でした。
東京都も平成20(2008)年5月、住民基本台帳の表記について、台湾からの転入・台湾へ
の転出の際には「台湾」の表記を認めるという通知を出しています。
このように、日本では法律や自治体が認めているのは「中華民国」ではなく「台湾」で
すので、オリンピックへの参加名称も「台湾」ということで働きかけようと決した次第です。
本格的な活動は来春からの予定です。皆さまのご理解とご賛同をいただきますようよろ
しくお願いします。