震災に改めてお見舞いの言葉を述べられたことを本誌で紹介した。昨日、本会常務理事で
もある柚原正敬・事務局長が日本文化チャンネル桜に出演、中継の画像を見ながら解説した。
柚原事務局長は、地震当夜の午後8時、本会宛に李元総統がお見舞いのメッセージを寄せ
られたことなどを紹介するとともに、1999年(平成11年)9月21日に台湾・南投県で起こっ
た「台湾大地震」のときに台湾総統だった李登輝氏がどのようなことを考えながら復旧に
当たったかについて『台湾大震災救災日記』(PHP研究所、2000年)の内容を紹介しな
がら解説した。
インターネット中継のお見舞いメッセージはすでに本誌で紹介したが 、本会ホームペー
ジでは写真とともに掲載している。ここに、小田村四郎会長の返礼の言葉とともに改めて
紹介したい。また、台湾国際放送ニュースもその模様を報じているので、次に紹介する。
■【柚原正敬】李登輝元総統から被災者へのメッセージ[桜H23/3/29] http://www.youtube.com/watch?v=iGzkPlnMgUA&feature=youtube_gdata
■ 日本李登輝友の会ホームページ
http://www.ritouki.jp/
李登輝・台湾元総統:インターネット中継による東日本大震災へのお見舞い
[平成23年(2011年)3月27日]
日本李登輝友の会の小田村先生、会員の皆様、そして会場にお集まりの皆様、こんにち
は。李登輝です。
台北市李登輝之友会と李登輝民主協会の合同主催の「台湾真の情(こころ)、日本頑張
れ」というチャリティ・コンサートがいま始まりました。
この場を借りて、私からこのたびの東北関東大震災に慰問のメッセージを日本の皆様に
送ります。
このたびの東北関東大震災の人々に与えた恐怖は甚大なものでした。物質的損害はもち
ろん、莫大な数字にのぼると思います。しかしながら、このような惨状のなかにあって
も、日本文化に育まれた日本の方々の冷静かつ理性的な言動は、世界の人々から絶大な賞
賛を受けました。
私は日本の皆様に一言だけ激励の言葉を述べさせてもらいます。
再建はわれわれが傷痕から抜け出し、再生するための契機です。次の世代のために、永
続的に発展する安全で平和な新しい日本が創造できることを心より願っております。
日本の皆さん、頑張ってください。
小田村四郎会長:インターネット中継による御礼の言葉
[平成23年(2011年)3月27日]
ありがとうございました。台湾の皆様からの大変なご激励を日本国民として深く感謝い
たしております。
私は日本李登輝友の会会長の小田村四郎です。今回の大地震のマグニチュードは9.0とい
う巨大な地震でございまして、その津波は想定を絶する壮絶なものでございました。それ
のみならず、原子力発電所で事故が発生し、その対応に現在追われている状況でございます。
現在、死者が約1万600名、行方不明者が1万7000名という状況で、まだまだ被災地の復興、
避難民の救助活動等が続けられると思います。一方、原発事故につきましては政府が対策
を実行中で、日本国民全体の協力により、速やかに復興を成し遂げたいと考えております。
世界の皆様から非常なご心配をいただき、またご援助もいただいております。台湾の皆
様からも絶大なご支援をいただいておりますことに、心から感謝申し上げます。
私どもは国民一体となって復興のために努力してまいりますので、今後ともご支援のほ
どをお願い申し上げまして御礼の言葉とさせていただきます。ありがとうございました。