とで、通過速度の向上と乗り心地の改善を図った車両だ。山岳地帯の多いイタリアやスペ
イン、ドイツなどでは1940年代から、そして日本も1960年台から開発に取り組んできたと
いう。
台湾も太平洋側は山岳地帯が多い。そこで、このたび日本から「振り子式車両」を導
入、来年の春節(2月10日)に走ることになると台湾で報道された。愛称は台東県の原住民
にちなんだ「プユマ(普悠瑪)」。
昨日の本誌で、JR東海、JR西日本、JR九州、台湾高速鉄路の4社が「日本の新幹線
など高速鉄道システムを共同で海外展開することで合意した」というニュースを紹介した
ばかりだが、またまた日本と台湾が手を結ぶ鉄道関連の嬉しいニュースだ。
「鉄ちゃん」と呼ばれる鉄道ファンやマニアは、中国や北朝鮮にいないという。自由に
撮影したりできないからだ。台湾にも「鉄ちゃん」は多い。専門誌も多く出ている。台湾
が民主国家であることは、こんなところにも現れている。
日本から購入した振り子式特急お目見え
【中央通信社:2012年10月25日】
http://japan.cna.com.tw/Detail.aspx?Type=Classify&NewsID=201210250003
(基隆 25日 中央社)台湾鉄道管理局(台鉄)が日本から新たに購入した車体傾斜式電
車が25日、北部の基隆港に到着し、埠頭で地元のマーチングバンドらによる歓迎式典が行
われた。
台鉄は2011年1月、106億台湾元(約300億円)で日本車輌製造に対し、振り子式電車の車
両17編成136両を発注。この日お披露目となったのは、そのうちの2編成16両で、流線型の
アルミニウム車体が現れると多くの鉄道ファンらから歓声が上がった。
これらの車両には白と赤中心の塗装が施されているほか、先頭車両の車体の両側には台
鉄の英語略称「TRA」が躍動感あふれるフォントでペイントされている。車内は幼児連れの
乗客に優しい設計やバリアフリーの設備が取り入れられており、よりよい乗り心地が期待
される。
最高時速140キロのこの振り子式電車は、3カ月にわたる試運転を経て、来年の春節(2月
10日)に太平洋沿いの海岸や山間部を走る東部幹線に投入さる予定。残りの120両は2013年
末までにすべて納入が終わる見通し。
列車名については、車両の愛称を決める投票イベントの結果が7月下旬に発表となり、東
部・台東県の先住民族にちなんだ「プユマ(普悠瑪)」が選ばれた。