【7月13日 産経新聞】
日本統治下の台湾で、農業近代化と水利事業に尽くした日本人技師、故八田與一(は
ったよいち)氏に、台湾の陳水扁総統が褒章を贈ることを決め、12日、東京都港区の台
北駐日経済文化代表処で、授与式が行われた。褒章は代表処の許世楷代表から、八田技
師の長男の妻、愛知県春日井市、八田綾子さん(74)らに贈られた。
石川県出身の八田氏は1910年に台湾に渡り、干魃(かんばつ)に悩まされていた地域
に10年かけてダムを完成させるなど灌漑(かんがい)事業を行い、一帯を穀倉地帯に変
えた。
授与式で許代表は「八田技師がつくった用水路は地球の半周分。荒れ地が美田に変わ
り、多くの人たちの生活レベルがあがった。台湾に大きな貢献をもたらした」とスピー
チした。