呉・台湾駐米代表 陳政権末期の米台関係“最低”

【5月29日 MSN産経ニュース】

 【ワシントン=山本秀也】米国と台湾の安保問題を協議する高位級対話が、過去1年
あまり開かれないなど、民主進歩党(民進党)政権末期の米台関係は、台湾の民主化が
本格化した1990年代以降、政治分野ではほぼ最低レベルに後退していたことが明らかに
なった。近く離任する台湾の呉●燮(ごしょうしょう)駐米代表が、産経新聞に語った。

 米台関係低迷の背後には、陳水扁・前総統の独立志向をめぐる「米台の政治対立」に
加え、北朝鮮の核問題など、国際課題の処理で米国が対中依存を強めた政治バランスの
変化が絡む。呉氏は国際機関などから台湾の締め出しを狙う中国の国際的な圧力が「変
化する兆しは何もない」として、国民党の政権復帰を受けた中台関係について、楽観的
な見方を戒めた。

 呉氏は、米台間で昨年来、貿易・投資や実務交流は順調だったと述べる一方、陳政権
が進めた台湾名義の国連加盟などが「米国の基本政策と合致しなかった」として政治分
野での対立を指摘。

 陳政権末期への影響として(1)米台の政権高官による安保対話の開催見送り(2)
米国領内を通過する陳前総統への冷遇−を挙げた。

 米台の安保対話は、96年の台湾海峡危機を契機に設けられた最高レベルの協議ルート
だ。また、外遊途中の台湾首脳に対し、米政府が「通過」「給油」の名目で認める短期
訪米は、訪問先や滞在期間が米台関係を測るバロメーターとされる。

 陳前総統は、昨年8月の中米訪問で、往復とも給油地をアラスカ州に限定されてお
り、「94年以降で最低の待遇であり、何年分もの逆行」(呉氏)という状態だった。

 台湾の将来的な環境について、呉氏は「短期的には、台湾が中国の統治を受けないと
いう現状に問題は生じない」と述べつつも、「国際社会における中国の影響力、経済実
力は拡大を続けている。米国も多くの課題で中国の支援を求める状態。台湾を取り巻く
環境は決して良好とは言えない」と懸念を示した。

 政治学者出身の呉氏は昨年4月、民進党籍で初の駐米代表として赴任。国民党の政権
復帰を受け、辞表を提出した。後任には、台湾海軍出身で国民・親民両党駐米代表を務
める袁健生氏が起用される見通しだ。

●=金にりっとう


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