湾は天皇陛下の神聖不可分の領土」などという主張について、日本人からも台湾人からも異論が出
て論駁されている。
台湾民政府がアメリカ政府を相手に起こした訴訟では、一審も二審も請求が却下され、最高裁で
も却下されたという。
それにもかかわらず、台湾民政府は「それを勝訴したかのように伝え……事実とはまったく逆の
説明をして、疑惑のもみ消しに努めた」と、日本人の多田恵氏は指摘する。
米国在住の台湾人アンディ・チャン氏もまた、サンフランシスコ平和条約(SFPT)の適切な条文
解釈から「林志昇の得意とする事実の歪曲」や「無いものをあると宣伝するのは林志昇の欺瞞」と
指摘し、裁判についても、米国高裁のブラウン裁判官の判決文を示して「判決文を読めば事実では
ないとわかる」と指摘している。
このような「恥も外聞もなく、嘘を言ってのけ」る台湾民政府が靖国神社に参拝したり、天皇誕
生日の一般参賀に訪れることをもって、彼らの主張に賛同したり、宣伝拡散に努める日本人がい
る。
一方、「こんなバカなことを信じる台湾人」もいるとして、アンディ・チャン氏は「天皇に忠誠
を誓っても日本国籍を取れるはずがない。詐欺集団と呼ばれるはずだ」と剔抉する。
台湾民政府やその一派は、天皇、靖国、尖閣、慰安婦などの問題で日本の保守派の耳に心地よい
「甘言」をささやく。しかし、このように異論が出ている林志昇氏や台湾民政府の言い分は、眉に
唾して聞くに限る。
下記に、多田氏とアンディ・チャン氏による駁論をご紹介したい。
告発 呆れた!「林志昇集団」河村常夫が虚偽の宣伝
台湾の声編集部 多田恵
【メルマガ「台湾の声」:2014年6月17日】
昨年12月22日、東京の住友商事竹橋ビル10階で「台湾民政府講演会」が行われた。小名木善行氏
や、門脇朝秀氏および「台湾民政府 河村常夫代表」が参加した。なお、チラシに名前が出ている
「桜井よしこ」氏は、実際には出席しなかったという。
その会で質疑応答が行われ、河村常夫(台湾人)が「台湾民政府への疑惑に答える」として、発
言を行った。長々と話しているのでいちいち検討はしないが、河村は重大な虚偽を述べている。
それは次の部分である:
「〔動画の3分50秒のところから〕(林志昇は)アメリカ政府をアメリカ連邦裁判所に告訴する。
アメリカは国務省を立てました。争った結果、〔5分5秒のところまでは「本土台湾人」の説明なの
で省略〕告訴した結果、国務省が第一審のところで負けました。それで連邦高等裁判所に上訴しま
す。……また、台湾人が勝ちました。それで国務省が最高裁に上訴する権利を放棄します。そこで
判決が決まったわけです。」
実際には、一審、二審で請求が棄却され、最高裁でも請求が却下された。それを勝訴したかのよ
うに伝えている。つまり、「疑惑に答え」ていたはずの河村常夫は、事実とはまったく逆の説明を
して、疑惑のもみ消しに努めたのである。ここまで恥も外聞もなく、嘘を言ってのけられるとは、
実に見事である。
問題の動画:2013-12-22_台灣民政府 日本天皇祝寿団29
http://youtu.be/8971RxY_r7U?t=3m50s