7月6日午後11時40分ごろに嘉義県布袋鎮に上陸した台風4号(ダナス)は、勢力を弱めながら7日午前6時ごろ台湾海峡に抜けたそうです。
台湾の中央災害対策センターの発表によりますと、台南市内で2人が死亡し、台湾全土で502人が怪我をしたそうです。
台南市と嘉義県がもっとも被害が大きく、停電や断水も起こっているそうです。
お亡くなりになった方にお悔やみ申し上げるとともに、被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。
気になったのは、農作物への被害です。
農業部は、農林畜水産被害額が2億5716万台湾元(約12億8500万円)に達するとの推計を発表し、中でも文旦の被害がもっとも大きく1億1840万元(約5億9000万円)にも及ぶそうです。
今年の中秋節は10月6日(月)です。
日本では中秋の名月としてこの夜の満月を愛でますが、台湾では収穫に感謝する祝日となっていて、この日は家族団らんの日でもあり、満月を見上げながらバーベキューを楽しむ家族が多く、月餅や文旦を食べる習わしとなっています。
文旦の一大産地である台南市を台風が襲ったことから、この文旦への被害がもっとも大きく「収穫可能な量は本来の1〜3割にとどまる」とのことで、日本へ輸出される文旦にもかなりの影響が出そうな見込みとなっています。
本会は、4年前から台湾でもっとも有名な産地として名を馳せる台南市は麻豆産の文旦をご案内しています。
今年も8月上旬にご案内しようと思っていますが、マンゴーに続き文旦の収穫量も激減しそうですので、持ち直してくれることを期待しつつのご案内になりそうです。
台風4号による農林畜水産被害12億円超の見通し ブンタンが被害深刻【中央通信社:2025年7月7日】https://japan.focustaiwan.tw/society/202507070005
(台北、台南中央社)農業部(農業省)は7日、台風4号による農林畜水産被害額が2億5716万台湾元(約12億8500万円)に達するとの推計を発表した。
農産物関連の被害額は2億3791万元(11億8800万円)で、ブンタン(文旦)が1億1840万元(約5億9000万円)と最も大きかった。
その他、龍眼やポンカン、食用トウモロコシ、バナナなども被害を受けた。
全体の被害面積は3328ヘクタールに達した。
県市別では、南部・台南市が全体の82%に当たる2億1024万元(約10億5000万円)の被害を受けた。
南部・嘉義県、中部・雲林県、南投県も被害が大きかった。
民間の施設については、主に防風ネットなどの農業施設や、家禽舎・畜舎が被害を受けた。
被害額は1690万元(約8442万円)だった。
台南市はブンタンの産地として知られる。
黄偉哲(こういてつ)台南市長はこの日、被災した市内の主要ブンタン産地を視察し、収穫可能な量は本来の1〜3割にとどまるとの見通しを示した。
(汪淑●、楊思瑞/編集:荘麗玲)(●=草冠に分)。
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