台湾語の常用語彙を網羅した画期的な辞典『東方台湾語辞典』

天理大学の村上嘉英氏が東方書店から『東方台湾語事典』を出版した。「収録語数約1万
3,500語に及ぶという。台湾特有の事物や風俗習慣に関する語彙から,新語,日本語からの
外来語までを網羅していると謳っている。

 本会理事や会員の中には台湾語を専門に研究している方もいるが、台湾語は日本人には
まだまだなじみが薄い。そのような中での辞典の出版に敬意を表したい。やはり言語習得
や普及のために欠かせないのが辞典である。

 編集子は台湾語はできない。せいぜい挨拶程度である。そこで、台湾からの留学生にこ
の『東方台湾語辞典』を見てもらったら「よくできている」という評だった。自らも早速
求めたいという。

 先に日本で初めて出版された日本語の『台湾史小事典』(中国書店)を紹介したが(2月
16日、第468号)、併せて手元に置いておきたい。

 東方書店からご案内をいただいたので下記に紹介したい。        (編集部)


謹啓 時下益々御清栄のこととお慶び申し上げます。
 平素より小社出版物を御高評賜り誠にありがとうございます。
 さて、この度小社では、
  『東方台湾語辞典』
  著者:村上嘉英(天理大学教授)
  定価:6300円(本体価格6000円)
  四六判上製西人ビニール表紙/本文528頁
を出版致しましたので、御案内申し上げます。

 小社では、2004年に『東方中国語辞典』、2005年に『東方広東語辞典』を刊行。今回の
『東方台湾語辞典』で、いわゆる「両岸三池」の中華圈の辞典が出そろいました!

 台湾語は、台湾の人口の約4分の3の人々が母語とする言語です。元は福建省南部の方
言である「[門構えに虫]南語」ですが、日本の植民地時代や、第二次世界犬戦後の「国
語(=標準中国語)」の影響等によって、福建で通用する[門構えに虫]南語とは異なる
面を持つようになりました。近年、台湾では母語教育が重視されており、それにより台湾
語の重要性が高まり、台湾の街頭はもちろん、メディアでも耳にする機会は飛躍的に多く
なりました。本書は、その台湾語の常用語彙を網羅した、画期的な辞典です。

 著者の村上嘉英氏は、1981年『現代[門構えに虫]南語辞典』を出版、司馬遼太郎氏の
『台湾紀行』の中で幾度も引用され、話題となりました。今回の『東方台湾語辞典』は、
著者の三十余年に及ぶ辞典編纂の成果となります。

 本書は、台湾特有の事物や風俗習慣に関する語彙、新語、日本語からの外来語など、現
代台湾語の常用語彙を網羅しております。収録した語には品詞表示を行い、語の用法や文
法の説明、語釈の理解を助けるための解説を必要に応じて記載、また例文や用例も豊富に
掲載、さらに台湾の香りのするイラストも多数収録しております。

 さらには、詳細な日本語索引を付したほか、中国の朝代名、中国人の姓、中国・台湾の
地名、世界の主要国名・地名などの固有名詞、常用の助数詞など、多彩な付録も収録して
います。

 宜しく御高覧の上、御高評たまわれば幸いです。

  2007年3月吉日

                        株式会社東方書店コンテンツ事業部

■東方書店 http://www.toho-shoten.co.jp/



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