台湾の元総統・李登輝氏 日本の若者はダメではないと断言

12月23日発行の本誌で、現在発売中の月刊「SAPIO」1月号(12月10日発売)が、李
登輝元総統の「中国の覇権主義を抑え込み、アジアの安全保障を担う『日本精神』に期待
する」と題した論考を掲載していることを紹介した。

 この論考のポイントは、経済的・軍事的に台頭する中国と、経済的に低迷している米国
が冷戦に向いつつある状況は「日本にとっては真の自主独立を勝ち取る絶好のチャンス」
であり、中国の覇権主義に歯止めをかけるのは米国依存を脱した日本だと説いている点に
ある。

 日本が「日本精神」を発揮してくれることを期待する気持ちが痛いほど伝わって来る論
考だ。「マイナビニュース」が原文の一部を紹介しているので、下記に紹介したい。


台湾の元総統・李登輝氏 日本の若者はダメではないと断言
【マイナビニュース:2013年1月1日】

 中国や韓国に翻弄され続けた2012年の日本。では、どう政治や経済を立て直すべきなの
か。中国に毅然と向き合い、台湾の独立と民主化を守り続けた元総統の李登輝氏が日本に
提言する。

                  * * *

 今は歴史の転換期にある。“無極化”した国際社会で一番大事なことは、中国や米国に
ついて考える前に、「日本はどうすべきか」について自ら考え、実行することだ。米中冷
戦に向かう今が、むしろ日本にとっては真の自主独立を勝ち取る絶好のチャンスだと私は
考えている。

 米中冷戦時代に米国が誰を頼りにするかと言えば、日本以外にない。その立場を利用し
て米国と交渉すれば、これまでの不平等な諸問題、たとえば、日米地位協定の改正や米軍
基地問題などの解決につなげることができるだろう。

 憲法改正も必要だ。自衛隊を縛る制約を解き、アジアの安全保障に日本が責任を果たす
ことで、米国と対等な立場に立つことができる。従来の対米依存を基調とする日米安保で
はなく、戦前の日英同盟のような、相互に責任を持つ同盟関係を米国と築くことが可能に
なる。

 そこへ向かうには日本における直近の課題、すなわち政治改革と経済の復活を実現しな
ければならない。解決法はある。私は2009年に日本で講演をした時に、坂本龍馬の「船中
八策」になぞらえて8つの提案をした。一部を改めて紹介したい。

 第一に、首相公選制を導入すること。政局に左右されず首相がリーダーシップを発揮で
きるようにする。第二は、官僚中心の中央集権体制を打破し、地方分権を促進すること。
地域主権型道州制を導入し、中央政府は連邦政府として設置する。第三に、米国式教育を
改め、日本人独自の精神性や美意識を高める教育を実現すること、などである。

 経済分野においては、日本銀行の改革が必要だ。グローバル金融の時代、中央銀行の政
策は極めて重要な意味をもつ。金融緩和でも投資でも、日銀は経済成長の促進に積極的に
関与していくべきである。今の日銀は中立的な立場を守ることに囚われすぎている。誰の
ための中央銀行なのかということだ。

 そして、日本の政治・経済を改革し得るのは、坂本龍馬のような志を持った若者であ
る。「日本の若者は駄目だ」と言う人も多いが、私はそうは思わない。かつて私を訪ねた
学生が、東日本大震災の後に送ってくれた手紙にはこう綴られている。

 「私もボランティア活動などに参加し、少しでも被災地のお役にたてればと考えており
ます。(中略)10年も経てば、私たちがこの社会を支えていかなければならないことを考
えると、当事者意識と覚悟、そして、意思を持って大学で勉強に励み、真剣にこの国の未
来について考えていかなければならないと感じます」

 「私心」を捨て去り、「公」に尽くすそうした生き方こそ私が心酔する大和魂の発露で
あり、武士道の本懐である。手紙の若者にも、日本精神が脈々と息づいている。

 何も恐れることはない。中国の覇権主義に歯止めをかけるのは日本だと私は考えてい
る。武者小路実篤は「君は君、我は我なり。されど仲よき」という言葉を残した。日本は
中国に依存したり媚びたりすることなく、経済など必要な分野だけドライにつきあえばい
い。そのためにも、自由・民主の価値観を共有する台湾との経済・文化交流を促進し、日
台関係を再構築して、協調して中国と対峙するべきだ。


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