している。アンケート対象は20代から80代の全世代で、台湾全土に及ぶ。毎回、ほぼ1,000
人が回答している。第2回を2010年、第3回を2012年に発表している。2011年が抜けている
のは東日本大震災の影響によるとみられる。下記に調査結果の一部をご紹介したい。
日本交流協会台北事務所のホームページではまだ掲載されていないが、報道によれば、
今年も世論調査を行い、またもや日本が「最も好きな国・地域」で1位(43%)となったと
いう。4回連続だ。昨年よりも2ポイント上昇している。
2位は前回調査とおなじく中国とアメリカで7%。昨年は8%だったから1ポイント下が
り、これまで同様、日本が大差をつけて断トツの1位。
訪れたい旅行先も、これまでの調査では日本がヨーロッパや中国をおさえ、1位となって
いる。
ただし、「最も親しくすべき国・地域」は中国が36%で1位、日本は29%の2位と7ポイン
ト差だったそうで「中国の台湾への影響力拡大を印象付けた」(日経新聞)と伝えている。
これまでの調査でも「最も親しくすべき国・地域」は、2009年は中国が34%、日本が
31%、2010年も中国が33%、日本が31%だったことをみれば、その差が開き始めているの
が気がかりではある。
だが、これは台湾の親中傾向を表した数字ではなく、中国との摩擦をできるだけ少なく
したいという願望でもあり、理性的な数字と見るべきで、心情を反映した数字ではない。
確かに中国の台湾への影響力拡大を印象付けてはいるものの、台湾の人々の「本当の心」
は、やはり「最も好きな国」や「一番行きたい旅行先」に表れているようだ。
実際、金車教育基金会が2011(平成23)年11月に発表した「国際観に関するアンケー
ト」では下記のような結果となっている。台湾の人々の「本当の心」がこの調査結果に反
映されているのは明らかだろう。
・台湾に最も友好的な国・地域
1、日本(56%) 2、米国(40%)
・友好的でない国・地域
1、中国(87.9%) 2、韓国(47%)
日本交流協会台北事務所「台湾における台日世論調査」
◆第1回【2009(平成21)年4月発表、全世代・全国1040人】
・最も好きな国(地域)は?
1、日本(38%) 2、米国(5%) 3、スイス(3%)
・日本に親しみを感じますか?
親しみを感じる(69%)
・旅行するとした場合、どこへ行きたいですか?
1、日本(44%) 2、欧州(32%) 3、中国(8%)
◆第2回【2010(平成22)年3月発表、全世代・全国1018人】
・最も好きな国(地域)は?
1、日本(52%) 2、米国(8%) 3、中国(3%)
・日本に親しみを感じますか?
親しみを感じる(62%)
・旅行するとした場合、どこへ行きたいですか?
1、日本(44%) 2、欧州(29%) 3、中国(10%)
◆第3回【2012(平成22)年3月発表、全世代・全国1009人】
・最も好きな国(地域)は?
1、日本(41%) 2、中国(8%)3、米国(8%)
・日本に親しみを感じますか?
親しみを感じる(75%)
・旅行するとした場合、どこへ行きたいですか?
1、日本(39%) 2、欧州(32%) 3、中国(14%)