台湾との付き合い方を明記の法制定と蔡英文氏の訪日実現を  趙 中正(全日本台湾連合会会長)

9月1日、台湾出身で日本に在住する人々が中心になり「日本蔡英文総統後援会」が設立される。その会長に全日本台湾連合会会長で本会常務理事をつとめる実業家の趙中正(ちょう・ちゅうせい)氏が就任する。

 産経新聞の矢板明夫・外信部次長は8月27日に趙中正氏に蔡英文氏を支持する理由や後援会がどういうことをするのかなどについてインタビュー、30日付に掲載された。3面と7面に掲載され、下記にその全文を紹介したい。

 趙氏は「日本政府に期待するのは、アメリカにある『台湾関係法』のような、台湾との付き合い方を明記する法律をつくってもらうこと」と、本会が提唱している「日台交流基本法」の制定を求め、また、もっとも実現したいこととして「蔡氏の早期訪日」を挙げ、「蔡氏は何度も米国を訪問し、米国の政治家と面会したり、大学で講演したりした。他の国を訪問する途中に立ち寄るというやり方だが、同様に蔡氏の訪日を実現」したいと答えている。

 なお、9月1日開催の日本蔡英文総統後援会の成立大会には約400名が参加するそうで、台湾から蔡英文総統の代理として陳菊・総統府秘書長(内閣官房長官に相当)が来日する。金美齢・元総統府国策顧問、門田隆将氏、野嶋剛氏、河添恵子氏、宮脇淳子氏なども参加し、本会からも渡辺利夫会長や川村純彦・副会長、黄文雄・副会長、梅原克彦・常務理事などが参加予定だ。

 ちなみに、参加申し込みは定員となったため、8月27日に予定どおり締め切っている。

—————————————————————————————–「今日の香港は明日の台湾、明後日の沖縄」 蔡英文後援会、日本で来月発足趙中正会長、中国の脅威に警鐘【産経新聞3面:2019年8月30日】https://special.sankei.com/a/international/article/20190828/0002.html

 来年1月の台湾の総統選に、与党・民主進歩党から立候補する現職、蔡英文氏を応援する「日本 蔡英文後援会」が9月1日に発足する。在日台湾人組織を束ねる全日本台湾連合会の会長で、実業家の趙中正氏が総会長に就任する予定だ。趙氏は28日までに産経新聞のインタビューに応じ、後援会を立ち上げた理由について「台湾の自由と民主主義を守るため」と述べた。

 趙氏は台湾の現状について「中国にのみ込まれるかどうかという危機的状況にある」と発言。その上で、蔡氏以外の候補者は中国と深い関係にあり、当選すれば台湾が中国の影響下に入る可能性があると語った。

 中国の抑圧と浸透に抗議する香港のデモにも言及し、「共産党の牙は香港の次に必ず台湾に向き、その次は日本だ。今日の香港で起きていることは明日の台湾、明後日の沖縄で起きうる」と指摘。香港と台湾の危機は日本人にも決して人ごとでないと強調した。

 米中貿易摩擦の激化については、台湾や日本が米国と行動を共にする重要性を説き、「中途半端な動きをしたら、米国の信頼を失う」と指摘した。

 趙氏は日本政府に期待することとして「米国にある『台湾関係法』のような、台湾との付き合い方を明記する法律をつくってもらいたい」と述べた。また、中国の圧力で台湾のトップが訪日できない現状に触れ、「蔡英文氏が最近、何度も訪米したようなやり方で日本訪問を実現したい」と語った。(矢板明夫)

=7面に関連記事

              ◇     ◇     ◇

趙中正氏1944年、モンゴル・チチハル生まれ。日本大学法学部卒業後、南カリフォルニア大学大学院留学。1969年にオアシス商事を創立し代表取締役に就任。台南出身の父親の影響を受け、青年期から台湾の民主化運動を支援。蒋介石独裁体制下の“ブラックリスト”に登録され、長年台湾に戻れなかった。2017年6月から全日本台湾連合会の会長を務め、2019年3月から日本李登輝友の会常務理事。

—————————————————————————————–趙中正氏インタビュー詳報蔡英文氏「立ち寄り」で訪日を 中国の影響下に入れば台湾の自由失われる【産経新聞7面:2019年8月30日】

 9月1日に発足する「日本 蔡英文後援会」の総会長に就任する予定の趙中正氏は産経新聞のインタビューで、「蔡英文氏の早期訪日を実現したい」と強調した。主なやりとりは以下の通り。(3面に関連記事)

── 台湾の総統候補は複数いるのに、なぜ蔡氏を支持するのか

趙氏 今の台湾は、中国にのみ込まれるかどうかという危機的状況にある。蔡氏以外の総統候補 は、中国と水面下で深い関係を持ち、中国との関係強化などを主張している。香港で起きている ことを見れば分かるように、台湾が中国の影響下に入れば、私たちの先輩が命がけで勝ち取った 自由と民主主義が失われかねない。故郷台湾の将来を心配する私たちには、中国との対決姿勢を 示す蔡氏という選択肢しかない。

── 香港のデモをどう思うか

趙氏 中国に返還された後の香港には一度も足を踏み入れていない。共産主義の本質は人々の自由 を抑圧することだと考えているので、なるべく接触しないよう心がけている。今の香港では私の 懸念していたことが現実になったといえる。大変悲しい。香港の若者たちが自分たちの自由を守 るため、勇気を振り絞って立ち上がり、中国の強権政権と対決している。台湾人として彼らを応 援しなければならないと考えている。

  日本人にとって香港で起きていることは決して人ごとでない。中国の拡張する野心はとどまる ところを知らない。共産党の牙は香港の次に必ず台湾に向き、その次は日本だ。今日の香港で起 きていることは明日の台湾、明後日の沖縄で起きうる。香港の若者を応援するのは自分を守るこ とだ。

── 米中貿易戦争は台湾にとってチャンスか

趙氏 チャンスだが、対応を間違えれば危機かもしれない。軸足をぶれさせず、しっかりと台湾の 立ち位置を守ることが大事だ。日本にも言えることだが、米国と同じ自由主義陣営に属している のだから、米国と同じ立場に立つことが当然だ。例えば、米国が中国通信機器大手、華為技術 (ファーウェイ)を排除すると言ったら、すぐ同じ行動を取らねばならない。

  その意味で、蔡政権はよくやっている。目の前の損得を考えて中途半端な動きをしたら、米国 という最も重要な仲間の信頼を失う。今回、中国に向き合う米国の姿勢は真剣だ。共和党も民主 党もマスコミも世論も皆、中国に厳しい論調だ。

── 日本に期待することは何か

趙氏 日本に70年以上も住んでいる私は、日本人の台湾人に対する誠実さにいつも感謝している。 台湾で地震が起きたとき、安部晋三首相に「台湾加油(頑張れ)」という暖かいメッセージを 送っていただいたことに感動した。日本政府に期待するのは、アメリカにある「台湾関係法」の ような、台湾との付き合い方を明記する法律をつくってもらうことだ。

── 後援会はどんなことをするのか

趙氏 米国、欧州、東南アジアの台湾人団体と連携し、蔡氏や台湾の声を世界に発信していきた い。同時に、日本社会で台湾に対する理解を深めたい。最も実現したいのは、蔡氏の早期訪日 だ。  今、中国の圧力で台湾のトップは訪日できない。しかし最近、蔡氏は何度も米国を訪問し、米 国の政治家と面会したり、大学で講演したりした。他の国を訪問する途中に立ち寄るというやり 方だが、同様に蔡氏の訪日を実現させられるのではないか。日本と台湾の政治家に働きかけてい く。

(聞き手・矢板明夫、協力・池雅蓉)


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