昨日、民進党や台湾団結連盟、台湾独立建国聯盟などが17万人もの人々を集め、昨年の3
月14日に中国が「反国家分裂法」を制定したことに反対し、台湾の民主主義を守り、中国
による併呑に反対するデモと集会が台北市内で行われました。
その綱領に台湾の独立を掲げる民進党が、同じく独立をめざす台湾団結連盟や台湾独立
建国聯盟と一緒にこのような街頭活動に参加するのは、昨年2月28日に行われた「228手
護台湾」(220万人参加)や、反国家分裂法制定直後の3月26日に行われた「民主和平護台
湾(民主・平和・台湾を護れ)」大規模デモ(100万人参加)活動以来のこととなります。
このところ、馬英九主席率いる中国国民党に押され気味で、存在感をあまり発揮できな
かった陳水扁総統や民進党が、同じ独立志向の政党や団体と手を組みなおしてようやく攻
勢をかけはじめたようです。今回の反併呑デモはそのノロシと見ていいようです。
3月12日に行われた国民党のデモには数千人しか参加しなかったようですから、台湾民衆
の意向が奈辺にあるのか、この数字が示しているようです。
以下に、その模様を伝える主な記事をご紹介します。 (編集部)
反中デモに17万人 台湾
【3月18日 時事通信】
台北市内で行われた17万人参加の反中デモで演説する陳水扁総統(中央)。「台湾は
主権独立国家だ。台湾の前途は2300万の台湾人民だけが決定権を持つ」と訴えた(1
8日)
中国の統一攻勢に反対 台湾与党が17万人デモ
【3月18日 共同通信】
【台北18日共同】中国が昨年3月14日に台湾への武力行使に法的根拠を与える反国
家分裂法を制定して1年となったのを受け、独立志向の台湾与党、民主進歩党(民進党)
などは18日、台北市内で、中国の統一攻勢に反対する約17万人規模(民進党発表)の
デモと集会を行った。
「民主主義を守り、(中国による)併呑(へいどん)に反対する」と題したデモには、
主催した民進党が台湾全土から支持者を大量動員し、総統府前での集会には陳水扁総統、
蘇貞昌行政院長(首相)ら指導者が顔をそろえた。
陳総統はデモにより、独立派勢力の存在を内外に誇示する一方、台湾の実態に合わせた
大幅な憲法改正など政治体制の台湾化(自立化)路線推進と、2008年総統選での政権
維持に向け、支持層の士気を高めることを狙っている。
台湾 与党・民進党など「併合反対」と規模な反中国デモ
【3月19日 毎日新聞】
【台北・庄司哲也】中国政府の「反国家分裂法」の制定から1年になることから台湾の
与党・民進党などは18日、台北市内で「民主主義を守り、併合に反対する」と名づけた
大規模な反中国デモを行った。
デモには主催者発表で10万人以上が参加し、陳水扁総統も駆けつけた。参加者は「台
湾を愛し、併合に反対する」「民主主義を守れ」などと口々にスローガンを叫びながら、
台北市内を行進した。
陳総統は「台湾の前途は2300万人の台湾の人々だけが決定でき、13億人の中国の
人民が決定できるものではない。デモは、民主主義を守るため中国と世界に向かって呼び
かけるものだ」と訴えた。
写真:平和を象徴するオリーブの模型を手に持つ陳水扁総統(中央)=庄司哲也写す
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