今年の後藤新平賞は鈴木俊一氏とロザンヌ・ハガティ氏

昨年設置された「後藤新平賞」(後藤新平の会)の第1回受賞者が李登輝前総統だっ
たことは未だ記憶に新しい。

 昨年6月1日、東京・国際文化会館 岩崎小弥太記念ホールにおいて授賞式が行われ、
選考委員代表幹事の粕谷一希氏から、「後藤新平の最も大きな業績の一つは、民政長官
として赴任した台湾の近代化であり、後藤の行なったインフラ整備などの仕事は現在の
台湾に脈々と生きています。このように歴史的にも後藤とかかわりの深い台湾において、
台北市長、総統などを歴任し、後藤の仕事と精神を継承して台湾の近代化の発展に貢献
してきた李登輝氏に、その業績をたたえ、台湾島民を代表する存在として本賞を授与し
ます」との授賞の言葉を受け、李前総統は「後藤新平と私」と題した受賞講演を行った。

 この講演は本会編になる『李登輝訪日・日本国へのメッセージ』(まどか出版)に収
録しているので参照いただきたい。

■『李登輝訪日・日本国へのメッセージ』のお申し込み
 http://www.ritouki.jp/cgi-bin/enquete/form0008.reg

 今年の第2回目の受賞は12日に発表され、元東京都知事の鈴木俊一氏と、ニューヨー
クに本部を置くNPOコモングラウンド・コミュニティー創立者・理事長のロザンヌ・
ハガティ氏に決まった。

 ちなみに、「後藤新平賞」は下記のような趣旨と選考委員などだ。

■趣旨
  後藤新平は、日本の近代化の過程において、百年先をも見通した時間的・空間的ス
 ケールの大きな政策を構想し、「自治」と「公共」の精神を貫いて、「人」を育てな
 がら地域や国家の発展に寄与しました。
  本賞では、日本の国内外を問わず、現代において、後藤新平のように文明のあり方
 そのものを思索し、それを新しく方向づける業績を挙げた方を、一年に一度選考し顕
 彰します。
■選考委員(敬称略)
 〈代表〉粕谷 一希(評論家。「後藤新平の会」代表幹事)
     青山やすし(明治大学大学院教授。元東京都副知事)
     塩川正十郎(東洋大学総長。元財務大臣)
     橋本 五郎(読売新聞特別編集委員)
     御厨  貴(東京大学教授)
     藤原 良雄 (藤原書店社長。「後藤新平の会」事務局長)
■主催 後藤新平の会
■協賛 シチズンホールディングス 藤原書店


後藤新平賞に鈴木元都知事ら
【7月13日 読売新聞】

 国家や地域の発展に寄与した人に贈られる第2回後藤新平賞(後藤新平の会主催、読
売新聞社後援)に、元東京都知事の鈴木俊一氏(97)と米ニューヨークに本部を置くN
POコモングラウンド・コミュニティー創立者・理事長のロザンヌ・ハガティ氏が決ま
り、12日発表された。

 授賞式は9月11日午後2時、東京・丸の内の新丸の内ビルディング内「エコッツェリア」
で行われる。