日本李登輝友の会神奈川県支部副支部長 野村勝美
野村勝美(のむら かつよし)と申します。最近の「高砂義勇兵慰霊碑」騒動から、次
のようなことを考えました。
私自身そうでしたが、日本人は悪いことばかりしてきたと思っていました。外国(中韓
朝)はもとより、国内の大勢がそうでした。一部の“右翼”が、日本人の良さを主張して
いると思っていました。
そこへ司馬先生の『台湾紀行』が出ました。私にとっては煌めくような文章でした。そ
の後の李登輝先生の御本、蔡焜燦先生の御本、ご発言……、私の人生がどれほど明るくな
り、自信を取り戻せたことか。私は日本が好きであり、日本人を良質の民族と思い、皇室
を比類なきものと敬愛するものです。
日本を評価する外国人がいた!! 正に、跳び上がるほど嬉しかったのです。
しかし、一昨年参列した八田與一技師墓前祭では、次々に出る日本人の挨拶が「ウザ」
かったですね。
墓前祭の場で八田技師を誉めるのは台湾人の領域でしょう。台湾人が八田技師を誉めて
くれる、そのことを台湾の方々に感謝する、というのが参列した日本人の位置付けと思い
ます。あの場で滔々と八田技師の自慢をするのは本当に「野暮」です。
私は恥ずかしかったですよ。台湾人の評価する日本人は、こんな神経の粗い人々でなか
ったでしょう。日本人はあの場で、八田與一という素晴らしい日本人がいた、それに仕事
をさせた日本政府があった、そのことを胸の内で誇りに思い、そして忘れず祀って下さる
“台湾人に”、深く感謝すればいいのです。
再建され、被覆あるいは撤去された「高砂義勇隊慰霊碑」がどのようなものであったか
、私は知りません。私はただ一度の八田技師墓前祭の印象から、日本・日本人が、前面に
出るのは遠慮すべきと思うのです。それは、「心遣い」というもので、日本人が大切にし
てきたものではないでしょうか。
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