台湾鉄路管理局は今年1月1日に国営企業の「台湾鉄路」となっているが、9年前の2015年3月14日に西武鉄道と「姉妹鉄道協定」を締結している。
協定締結9周年を記念し、同じ3月14日、台湾鉄路本社において西武鉄道と「姉妹車両協定」を締結した。
西武鉄道によれば、目的は「国際観光市場において重要な観光資源である両社観光列車の宣伝およびプロモーションの推進や、両社観光列車の認知度向上を図り、日本と台湾の相互訪問の促進、将来にわたり、相互連携の下、多様な交流活動を展開」することだという。
姉妹車両となったのは、西武鉄道が運営する全席レストラン車両の「西武 旅するレストラン『52席の至福』」と台湾鉄路が運営する旅をしながら上質な食事体験を楽しめる台湾初の観光列車「鳴日厨房(ミンルーツゥファン)」。
2012年3月12日、JR北海道のSL C11「冬の湿原号」と台湾鉄路管理局のSL CK124が「姉妹列車提携」を結んでいるので、今回の「姉妹車両協定」は2例目となる。
国営企業化された台鉄が海外の鉄道事業者と協定を結ぶのは今回が初めてだという。
今回の「姉妹車両協定」も昨年11月25日にくま川鉄道と新北メトロが「幸福」名駅により「同駅名による友好鉄道協定」を締結して以来のことで、今年初めての鉄道提携だ。
日台の鉄道提携は、1986年1月25日に大井川鐵道と阿里山森林鉄道が「姉妹鉄道」を締結したことに始まり、JR北海道のSL C11「冬の湿原号」と台湾鉄路管理局のSL CK124による「姉妹列車提携」もカウントすると、今回の「「姉妹車両協定」で48件となる。
今回の西武鉄道と国営台湾鉄路の「姉妹車両協定」締結に祝意を表しつつ、下記に中央通信社の記事を紹介したい。
記事の写真キャプションに「協定締結を喜ぶ台湾鉄路、西武鉄道両社の代表」とあるが、西武鉄道のホームページでは、右が西武鉄道の堤広利氏、左が台湾鉄路の陳榮彬氏と説明。
台湾鉄道と西武鉄道、双方の観光列車が「姉妹車両」に 交流促進に期待【中央通信社:2024年3月14日】https://japan.focustaiwan.tw/travel/202403140005
(台北中央社)台湾鉄路(台鉄)と西武鉄道は14日、台北駅で両社の観光列車を姉妹車両とする協定を結んだ。
今後相互の交流を通じて列車の知名度向上を図り、鉄道文化交流と鉄道観光発展の促進が期待される。
姉妹車両となったのは、台鉄の「鳴日厨房」と西武の「52席の至福」。
いずれもレストランとして車内で食事ができる。
両社は2015年に姉妹鉄道協定を締結しているが、今年1月1日に国営企業化された台鉄が海外の鉄道事業者と協定を結ぶのは今回が初めて。
台鉄によると、今後双方の観光列車の乗客に対し、数量限定の記念パンフレットやはがきなどをプレゼントするという。
この日は西武グループがコラボレーションした「秩父わらじかつ弁当」も数量限定で販売された。
鳴日厨房は22年に運行を開始した。
「移動する五つ星レストラン」をコンセプトに、車窓からの風景を楽しみながら、豪華なコース料理に舌鼓が打てる。
(汪淑芬/編集:齊藤啓介)。
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