海道」と台湾南投県魚池郷にある「日月譚(じつげつたん)自転車道」が今年の秋に姉妹提携する
そうだ。毎日新聞が報じているので紹介したい。
サイクリングやツーリングに適している日月譚の周回道路は約39キロ。一方、愛媛県の今治市と
広島県の尾道市を結ぶ瀬戸内しまなみ海道は全長約70キロで、日本で初めての海峡を横断する自転
車道(瀬戸内海横断自転車道)がある。
これまで日台間では、自治体や学校に限らず、1987(昭和62)年の秋田県仙北市の田沢湖と高雄
の澄清湖の湖同士の姉妹提携にはじまり、山、鉄道、神社と廟、温泉、動物園、博物館などさまざ
まな分野で姉妹提携が結ばれてきている。毎日の記事が伝えているように、海外と国内の自転車道
提携は初めてだろう。
日月譚は台湾八景に数えられる観光名所。明石元二郎総督時代に水力発電所の計画が持ち上が
り、松木幹一郎(台湾電力社長)が仕上げたダム湖が今の日月譚であり、現在も発電所は稼働して
いる。
日月譚の畔には、今でも「台湾紅茶の父」と慕われている新井耕吉郎(あらい・こうきちろう)
の胸像が魚池郷の茶業改良場魚池分場にある。これは奇美実業創業者の許文龍氏が新井の功績を讃
えて制作したものだ。また、許文龍氏は松木幹一郎の胸像制作も支援し、松木の胸像も日月譚の畔
にある。
日本に深く関わる今に続く歴史を秘めた日月譚の自転車道と、瀬戸内しまなみ海道の瀬戸内海横
断自転車道との日本初となる自転車道姉妹提携に心から祝意を表したい。
しまなみ海道:台湾と「姉妹自転車道」提携へ /愛媛
【毎日新聞:2014年06月18日地方版】
瀬戸内しまなみ海道と台湾の日月潭(リーユエタン)自転車道、台湾観光局提供=が秋にも「姉
妹自転車道」になる。今治市がこのほど発表した。海外と国内の自転車道提携は初めてといい、市
は締結に向けた経費400万円を6月議会に提案した。
日月潭は台湾のほぼ中央部にある湖で周囲約37キロ。自転車道は3時間ほどで一周できる。山と
湖が一帯となった景観が魅力で、多くの観光客が訪れている。締結により、双方の自転車道を国際
的にアピールする狙いがある。【松倉展人】