「妙高はねうまライン」は妙高市の妙高高原(みょうこうこうげん)駅を起点とし、終点である上越市の直江津(なおえつ)駅までの37.7kmを結ぶ。昨年4月から2輌編成のリゾート観光列車「えちごトキめきリゾート雪月花(せつげっか)」を運行させ人気を博している。
一方、台湾鉄路管理局の台東線は、台湾の東側の花蓮市の花蓮駅から台東市の台東駅に至る150.9kmを走り、26駅を有している。この中の台東県関山鎮に、日本統治時代から同じ名称の関山(かんざん)駅がある。数少ない駅弁「関山弁当(關山便當)」の販売駅だという。
実は、妙高はねうまラインの始発駅である妙高高原駅の次の駅が関山(せきやま)駅。11月10日、同じ関山駅だということで姉妹駅協定を結んだ。心からお祝い申し上げ、中央通信社の記事を下記に紹介したい。
記事にも「松山駅(台北市)がJR四国予讃線の松山駅(愛媛県)と2013年に、亀山駅(宜蘭県)が山陽電鉄本線の亀山駅(兵庫県)と2014年に、同名のよしみで姉妹駅協定を結んでいる」とあるように、日本と台湾では同名の駅が少なくない。台湾鉄路管理局の調査では34駅あるそうだが、MRT駅を入れると38駅という報告もある。
◆台湾と日本の同名駅[fumi Diary 2号店:2013年09月11日] http://blog.livedoor.jp/fumichen2/archives/31938344.html
日台間では、1986年1月25日に大井川鐵道と阿里山森林鉄道が姉妹鉄道を締結して以来、今回のえちごトキめき鉄道の関山駅と台湾鉄路管理局の関山駅が姉妹駅協定で29件の鉄道提携となる(日本李登輝友の会調べ)。2013年以降で28件もあり、近年の鉄道を介した日台の絆の深まりを象徴している。
ちなみに、2013年が3件、2014年が4件、2015年が8件、2016年が8件で、今年は4月1日の銚子電鉄と蘇澳線が姉妹鉄道の締結にはじまり、今回が5件目の鉄道提携となる。
—————————————————————————————–台湾と日本の「関山駅」、同名のよしみで姉妹駅に【中央通信社:2017年11月11日】http://japan.cna.com.tw/news/atra/201711110001.aspx
(台東 11日 中央社)台湾鉄路管理局(台鉄)の関山駅(台東県)は10日、同駅で、日本の同名駅、えちごトキめき鉄道(トキ鉄)妙高はねうまラインの関山駅(新潟県)と姉妹駅協定の締結式を行った。
台鉄関山駅は日本統治時代の1922(大正11)年開業。1980年に新駅舎が完成したが、100メートル離れた旧駅舎は2002年に台東県の歴史建築に指定されて保存され、現在は休憩所もあるレンタサイクルショップとして再利用されている。
締結式では、両駅の羅易華駅長(台鉄)と東條公男駅長(トキ鉄)が署名した。
式典に立ち会った台鉄の徐仁財副局長は、トキ鉄が運営する観光列車「えちごトキめきリゾート雪月花」は非常に特色があり、近年鉄道観光に力を入れている台鉄の参考にしたいと述べた。また、このたびの姉妹駅提携が台湾と新潟県の相互送客につながればと期待を寄せた。
トキ鉄の嶋津忠裕社長は、新潟県は中国語の勉強を始めなければと述べ、台湾からの旅客受け入れに意欲を示した。
台鉄はこのほか、松山駅(台北市)がJR四国予讃線の松山駅(愛媛県)と2013年に、亀山駅(宜蘭県)が山陽電鉄本線の亀山駅(兵庫県)と2014年に、同名のよしみで姉妹駅協定を結んでいる。
(盧太城/編集:塚越西穂)