【李前総統訪日】李前総統、衆院解散で訪日断念−9月に九州訪問を計画

【時事通信 11月30日】

 【台北29日時事】台湾の李登輝前総統が今年9月中旬に九州を訪問する計画を進めていた
が、8月に入って衆院の解散・総選挙が決まったため、日本側の事情を考慮し、訪日を断念
していたことが分かった。複数の関係者が29日までに時事通信に明らかにした。
 関係者によると、李氏は7月ごろ、熊本県に本部を置く旧知の宗教団体から同県南阿蘇村
にある研修施設での講演を依頼された。県在住の知人からも県内観光の誘いを受けていた
ため、9月中旬から7泊8日の日程で熊本を中心とした九州旅行を計画した。出入国は福岡空
港を利用し、大分県などの観光地も訪れる予定だったという。
 しかし、日本政府に正式に打診する前に、郵政民営化法案をめぐり、衆院が急転直下、
解散・総選挙へと突入した。このため、政局の先行きが不透明となり、李氏周辺は「この
時期の訪問は相手(日本)に迷惑が掛かる」との判断に傾いた。選挙期間中に訪日が明ら
かになり、政治的に利用されることも恐れたようだ。ちょうどそのころ、10月に訪米する
計画が持ち上がり、これを優先して訪日を見送ることになったという。



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