月末に発売となった。改めてご紹介したい。
ちなみに、監修を担当した許光輝氏は本会とも交流を持ち、烏山頭ダムを世界遺産に登
録しようと活動している、台湾警察専科学校(台北市)助教授。金沢大学への留学経験も
あり、金沢大学から平成11年(1999年)3月、「日本・台湾の地方分権改革の比較─日本の
地方分権推進法と台湾の『国家発展会議』を中心に」という博士論文で学位を授与されて
いる。
台湾に東洋一のダムを建設した日本人の物語
【小学館ホームページより】
八田與一(はったよいち)は、日本統治時代の台湾で、約10年の歳月をかけて当時東洋
一のダムを建設した土木技師です。台湾の灌漑施設の建設に数々の足跡を残しましたが、
太平洋戦争(編集部注:八田與一の時代に「太平洋戦争」という呼称はなく、当時は「大
東亜戦争」)中、乗っていた船が撃沈され、非業の死を遂げました。その妻・外代樹も、
戦争終結後、ダムの水路に身を投げるという悲劇の最期を迎えています。
與一は台湾では教科書にも登場した、最も尊敬されている日本人のひとりで、現在でも
毎年の慰霊祭には台湾の総統が出席するほどの人気です。
1930年に完成した烏山頭(うざんとう)ダムと給排水路は現在でも完全に機能しており、
現地の人々が大切に管理し続けています。生誕125周年の今年はダムの近くにあった住居が
復元され、記念公園として開園されます。実家のあった金沢でも毎年生誕祭が開かれてい
ます。
この本は、日本の土木技術の発展に大きな影響を与え、日本人と台湾人を区別すること
なく労働者を大切にした、偉大な技術者・八田與一の生涯とその業績を描き下ろした学習
まんがです。
■書 名:小学館版学習まんが人物館『八田與一』
■著 者:監修/許光輝 まんが/みやぞえ郁雄 シナリオ/平良隆久
■版 元:小学館
■体 裁:菊判、160ページ
■定 価:1,155円(税込み)
■発売日:2011年5月27日